小野寺五典防衛相は15日、沖縄県・尖閣諸島周辺の接続水域内を11日に潜航した中国の原子力潜水艦について、海上自衛隊の警告を無視していたと明らかにした。中国側の意図に関しては「推し量る必要はない」と述べるにとどめた。防衛省内には「中国軍による示威行為や訓練が目的だったのでは」(幹部)との声が出ている。
接続水域は沿岸国の主権が及ぶ領海の外側にあり、引き潮時の海岸線から24カイリ(約44キロメートル)の海域を指す。他国の接続水域に入れば領海を脅かす行為と受け取られかねないが、国際法上は禁止されていない。
それでも小野寺氏が今回の潜航を問題視するのは、中国が領有権を主張する尖閣諸島に原潜が接近したからだ。小野寺氏は「海上自衛隊の護衛艦が繰り返し警告し、接続水域に入っていることは当然伝わっている。その警告を無視して航行したのはあってはならない」と批判した。
確認されたのが長時間の潜航が可能で、見つけにくい原潜だったことへの危機感も強い。今回のシャン(商)級攻撃型原潜は地上の標的を遠くから狙える長射程の巡航ミサイルを搭載できる。発射の兆候をつかむのが遅れれば、迎撃が間に合わない恐れもある。
中国側の意図は何か。接続水域の潜航後、東シナ海上で浮上し、中国国旗を掲げたことから、政府関係者は示威行為が目的だったと分析。「尖閣周辺は海自が常に警戒監視している。探知されるのを承知だったのでは」と話す。尖閣上陸をにらんだ訓練や、周辺の地形を把握するための情報収集だった可能性を指摘する声もある。
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO25692900V10C18A1PP8000/
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