京都大iPS細胞研究所(CiRA〈サイラ〉)への寄付を募るチャリティーコンサートが31日、東京都内で開かれた。所属する特定拠点助教の論文に捏造(ねつぞう)や改ざんの不正があった問題を受け、山中伸弥所長は「今回起こったことは悔やんでも悔やみきれない」と語った。
コンサートに先立ち、山中所長は約40分間講演した。講演の冒頭で「大変お騒がせし、心配をおかけした」としたうえで、「この苦い経験を生かしてより良い研究所にしたい」などと支援を呼びかけた。
コンサートは日本音楽財団の主催。2012年に山中所長がノーベル医学生理学賞を受賞した際、ストックホルムで開かれた授賞イベントで演奏した台湾出身のバイオリニスト、レイ・チェン氏が演奏した。
チケットの売上金と企業協賛金など計786万円がCiRAの「iPS細胞研究基金」に寄付される。基金は、iPS細胞の医療応用に向けた研究やスタッフの人件費、特許の維持管理などに役立てる目的で設立。論文不正が認定された特定拠点助教の研究にも約230万円がこの基金から支出されていたという。(南宏美)
https://www.asahi.com/articles/ASL104DS7L10UBQU00N.html
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