2018年1月26日金曜日

本白根山 ロープウェー山頂近くに「新しい火口列」噴火予知連

 気象庁の火山噴火予知連絡会は26日、本白根山の火山活動について検討し、噴火したのは鏡池の北側で見つかった5つの「火口列」だとして、当面は23日と同程度の噴火の可能性があると見解を示した。

 発表によると、噴火時間は当初、火山性微動が始まった23日午前9時59分ごろと推測されていたが、実際にはその3分後の10時2分ごろに訂正された。傾斜計では、10時ごろから本白根山の山体が約2分間隆起したあとに、数分間の沈降が観測されていたことから、火山噴出物は沈降が続いた時間帯に空気中に放出されたとみられるという。

 火山性微動に続いて相次いだ火山性地震は、23日の発生回数は639回にのぼったが、翌日からは減少しているものの、斜面の変動を伴う火山性微動は24日、25日にかけても発生している点から、予知連は「当面は23日と同程度の噴火が起こる可能性がある」として、観測強化の必要性を訴えた。

 気象庁は25日、草津町に臨時の監視カメラと地震計、空振計を設置したほか、国土交通省も鏡池方向に向けた臨時カメラの画像をホームページで公開している。

 火山灰が広がっている範囲や上空からとらえられた写真を分析した結果、本白根山の鏡池から、直線距離にして400メートルほど北側に、今回の噴火が原因でできたと思われる複数の「火口列」が見つかっている。

「火口列」は、鏡池の北側の縁にあった旧火口を中心に、東西約500メートルの範囲に5つの火口が直線上に並んでいる。火口列のさらに北側400メートル先には、スキー客が一時避難していたロープウェー山頂駅がある。火口列を起点に最長1.7キロ先まで雪面が黒く汚れている範囲が広がっているという。

 気象庁によると、ところどころで火山ガスの噴出が見られることから、くぼ地や谷となった地形では、高濃度の二酸化硫黄が滞留する危険性があるとして注意を呼びかけるとともに、噴火警戒レベルは「3」の入山規制を継続している。

■国内の火山の情報は、ハザードラボ「火山マップ」で随時更新しています。

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