2018年1月17日水曜日

民進・希望 統一会派交渉打ち切り、両党で強い反発、衆院選の遺恨で

 民進党と希望の党は17日、22日召集の通常国会に向けて進めてきた統一会派を結成する協議を打ち切った。希望の党は基本政策を修正してまで交渉に臨んだが、両党の執行部は党内の動向や反発の強さを読み違えて断念に追い込まれた。

 「残念ながら民進党の方で決められなかった。統一会派を組んでいく交渉はいったん今日で終わりにしたい」。希望の党の玉木雄一郎代表は17日、国会内で開いた両院議員懇談会で語った。

 「立憲民主党とも交渉すべきだ」「希望の党とは理念・政策が違う」。玉木代表の発言に先立ち、17日に党本部で開いた民進党の両院議員総会では執行部方針に反対する意見が続出した。

 当初、大塚耕平代表ら民進党執行部は異論が出ても押し切る腹だった。両党の幹事長が合意文書をつくる過程で衆院を仕切る岡田克也氏らキーマンに文言の根回しをするなど周到に準備していたからだ。反発は予想を上回り、執行部は立憲民主党を含め「引き続き粘り強く交渉したい」と引き取らざるをえなかった。

 最大の障壁となったのは、昨年の衆院選を巡る遺恨だ。希望の党へ合流を決めた民進党との候補者調整を担った細野豪志氏ら結党メンバーに対し、民進党の衆院議員には根深い不信感がある。選挙前に真偽不明の「排除リスト」が出回り、細野氏は首相経験者らに合流辞退を促した。野田佳彦前首相は直後に無所属で出馬を発表した。

 「細野氏らがいる限りは組めない」。民進党の衆院会派「無所属の会」では細野氏が統一会派に加わらないことを受け入れの条件にするよう求める声が強まっていた。

 希望の党の執行部も民進党の事情を認識していたフシがある。両党の執行部がまとめた合意文書を巡り希望の党は衆院選で容認を掲げた安保法の表現で譲歩した。

 保守系の議員から「まったく理念・政策の違う政党と会派を組むことはありえない」(松沢成文参院議員)との声があがると、玉木代表は会派結成に反対する議員に「財産分与」にあたる「分党」を提案した。

 焦点になったのが細野氏の動向だった。両党の複数の幹部によると、細野氏は16日までに民進党との会派結成に反対するとは伝えてこなかったという。「希望の党の執行部が細野氏を切れなかったのは誤算だった」。民進党関係者は指摘する。

 希望の党は党の立て直しを急ぐ。意見の相違が浮かびあがった安保や憲法など基本政策で統一見解をまとめる。

 民進党内では、希望の党との統一会派を主導した大塚代表や増子輝彦幹事長の責任論がくすぶる。しかし現執行部ができて3カ月もたっておらず、ある幹部は17日、支持団体の連合幹部に「引き続き頑張ります」と伝達。大塚代表らが続投し、立憲民主党を含む3党の統一会派をめざしていく意向を示した。

 立憲民主党は希望の党を含む統一会派に慎重で実現のハードルは高い。

 国会で行動をともにする統一会派の結成を足がかりに、来年の参院選の選挙協力につなげる――。そんな思惑もあった民進党と希望の党による一連の協議は、衆院選を境に生まれた野党間の亀裂の深さを浮き彫りにしたドタバタ劇だった。

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