学校法人「加計学園」の獣医学部新設計画に関する文書が農林水産省内で13日見つかったのを受け、野党は当時の首相秘書官、柳瀬唯夫経済産業審議官の証人喚問を求め、攻勢を強めた。文書は、柳瀬氏が愛媛県関係者に「本件は、首相案件」と発言したと記載している。愛媛県の中村時広知事は同県職員が作成したものとの認識を記者団に示した。
立憲民主党の福山哲郎幹事長は13日の党会合で「まさに『記憶にない』と言って説得力のない反論をしているのは安倍晋三首相と柳瀬氏だけという状況になった。もはや政権を維持できる状況ではない」と批判した。民進党の大塚耕平代表は党会合で「虚偽答弁をする首相に国政を委ねるわけにはいかない」と訴えた。
自民党の森山裕国会対策委員長は13日、国会内で立憲民主党の辻元清美国対委員長と会い、野党が求める柳瀬氏の証人喚問について16日に対応を回答すると伝えた。辻元氏は環太平洋経済連携協定(TPP)参加11カ国で署名した新協定の承認案や関連法案の審議入りに関し「16日の回答次第だ」と述べた。
13日の衆院議院運営委員会理事会で、野党は17日からの首相訪米への柳瀬氏の同行を認めるべきではないと主張した。西村康稔官房副長官は「まだ決まっていない」と説明した。
農水省が見つけた文書は2枚で、作成日は2015年4月3日付。中村知事が10日の記者会見で「備忘録」だとした文書は15年4月13日付だった。中村氏は日付が異なっている点に関して「(作成した職員に確認し)会議直後のものと、私への報告直前のものという違い」と説明した。
農水省は愛媛県が作成した文書に関する報道があった10日から省内で調査に着手。36人の関係者を対象に文書の有無を調べた結果、獣医師法などを担当していた課長補佐級の職員が個人ファイルで紙の文書を保管していたのがわかった。
農水省は、文書は保管していた職員が前任者から引き継いだものと説明。前任者は文書を見た記憶がなく、保有した経緯もよく覚えていないという。
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO29365880T10C18A4EA3000/
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