北朝鮮による拉致被害者の救出を訴える「国民大集会」が22日、東京都内で開かれた。6月上旬までに実現する見通しの米朝首脳会談では、トランプ米大統領が拉致問題を取り上げると確約しており、被害者家族からは「最大のチャンスだ」と期待する声が上がった。
集会には約1000人が参加。登壇した安倍晋三首相は「(トランプ氏が)米朝会談で拉致問題を提示し、ベストを尽くすと約束してくれた」と報告。米朝会談や、その前に予定される南北首脳会談を念頭に「被害者を取り戻すため、日本政府が主体的に取り組まなければならない」とあいさつした。
田口八重子さん=拉致当時(22)=の兄で、拉致被害者家族連絡会(家族会)の飯塚繁雄代表(79)は「千載一遇のチャンス。被害者がいつ帰れるかに焦点を当てた活動を」と訴えた。一方で、「土壇場になって北朝鮮が全く違う方向に行く恐れがある」と警戒感もにじませた。
横田めぐみさん=同(13)=の母早紀江さん(82)は「拉致から40年がたち、ようやくここまで来た。必ず帰国できる日が来ると信じている」と述べた。夫で体調を崩し入院中の滋さん(85)に「(めぐみさんが)帰ってきて会うまでは頑張って」と伝えると、滋さんはうなずいていたという。
松本京子さん=同(29)=の兄孟さん(71)は「ここからが本当の勝負。北朝鮮が本当のことを言っているのかどうかを見極め、一人残らず帰って来られるようにしてほしい」と話した。
集会に先立ち、安倍首相は家族会のメンバーらと面談した。(2018/04/22-20:04)


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