防衛省は28日、海上で北朝鮮の船が他国の船舶に横付けして物資を移し替える「瀬取り」と呼ばれる制裁破りの行為の監視に、カナダ軍とオーストラリア軍の哨戒機各1機が新たに参加すると発表した。海上自衛隊や米軍と連携し、東シナ海などで監視にあたる。
27日には初めて日米両国のステルス戦闘機F35が参加する共同訓練の実施も発表。北朝鮮が非核化に向けた具体的な行動をとるまでは、圧力を維持するとの姿勢を示し、北朝鮮をけん制する狙いがあるものとみられる。
防衛省によると、カナダ軍と豪軍の哨戒機は米軍嘉手納基地(沖縄県嘉手納町など)を拠点に、海自の護衛艦や哨戒機などと連携して不審な船舶を監視。共同訓練のため、日本近海に派遣されている英軍の艦船も既に監視活動に参加している。
海自は、国連安全保障理事会の決議で禁止された北朝鮮船舶の瀬取り行為の監視を昨年12月に始めた。過去に4件、違反行為の証拠となる写真などを公表し、安保理に通報した。
北朝鮮は過去に国際合意を裏切って核・ミサイル開発を進めてきた経緯がある。北朝鮮は27日の南北首脳会談で「非核化」を目標とする意思を示したが、防衛省内には「非核化はポーズで、経済制裁の緩和が狙い」(幹部)といった懐疑的な見方が根強い。【秋山信一】
https://mainichi.jp/articles/20180429/k00/00m/010/082000c
0 件のコメント:
コメントを投稿