大分県中津市耶馬渓(やばけい)町金吉(かなよし)の山崩れについて、合同で現地調査していた日本地すべり学会や林野庁、県は29日、発生原因について「地下水で粘土化した地層を起因とした地滑りの可能性がある」と発表した。引き続きボーリング調査などで原因を究明する方針。
調査は27日から同学会員を中心に学識経験者など約20人のチームが実施。現地の斜面を歩き、地質や地下水の影響について調べた。
学会によると、山崩れ現場は、数百万年前の火山岩類などでできた地層の上に、100万年前ごろに火砕流が固まってできた「溶結凝灰岩(ようけつぎょうかいがん)」などの層がある。調査で、被災家屋付近から約60メートル上部の斜面で湧水(ゆうすい)を確認。その周辺の表層が粘土層となっており、これが「地滑り面」となったと推定されるという。
ただ、学会の落合博貴会長は「土砂で埋まっているところが多く全体の様子が分からない」ため、断定する段階にないとしている。
当初調査した国土交通省のチームは、風化が進み亀裂が入るなどしていた地盤が壊れ、表層の土砂を巻き込んで崩れた可能性を指摘していた。【田畠広景】
https://mainichi.jp/articles/20180430/ddm/041/040/172000c
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