自民党の森山裕国対委員長が25日、衆院解散の可能性に言及した。立憲民主、民進両党などが審議拒否を続ける中での発言で、野党側は反発している。
森山氏は麻生太郎財務相の辞任などを求めて衆参両院の本会議や委員会を欠席している野党側の姿勢について「国民の理解は得にくい」と述べ、仮に内閣不信任決議案が提出されれば「解散も一つの内閣の選択肢なのだろう」と語った。これに対し、立憲民主党の辻元清美国対委員長は森山氏の発言に「何を言っているのか。困るのは与党ではないか」と語った。NHKが両氏の記者団への発言場面を放映した。
一方、菅義偉官房長官は記者会見で「承知していない」と述べるにとどめた。
福田淳一前財務事務次官による女性記者へのセクハラ疑惑、森友・加計問題を受け、立憲民主、民進両党などは麻生財務相の辞任や柳瀬唯夫・元首相秘書官の証人喚問を要求。20日から国会審議を欠席している。与党は26日に衆参両院の予算委員会を開き、安倍晋三首相や麻生財務相らが出席した集中審議を開催するが、立憲民主などが参加するかどうかは不透明だ。
安倍内閣の支持率は先週末に読売新聞が行った調査で39%、毎日で30%、不支持率は読売で53%、毎日で49%といずれも不支持が支持を上回った。政党支持率は読売の調査で自民党が37%、公明党が2%だったのに対し、立憲民主党が10%、共産党が3%、民進党が2%、希望の党は1%だった。
産経新聞電子版によると、安倍首相は25日午前、官邸で鈴木宗男元衆院議員と面会し、国会正常化の見通しが立たない状況を念頭に、あらゆる選択肢、あらゆる行動なども頭に入れながら、とにかく政治の停滞がないようしっかり取り組んでいきたいと述べたという。
24日に安倍首相と会談した公明党の山口那津男代表は内閣支持率の低下について「謙虚に重く受け止めなければならない」とした上で、「野党の支持率が上がっているわけでもない」と強調。安倍首相に対し「冷静に受け止めた上で与党が国会運営、政府の態勢立て直しに努力しないといけない」との認識を伝えたと記者団に語った。
小泉純一郎政権で首相秘書官を務めた飯島勲内閣官房参与は17日、BSフジの番組で安倍内閣への支持率が低下していることについて「一日も早く解散して安倍総理の政策遂行の姿勢を再度表明し、そして重要課題に安倍内閣として向かい合う姿勢を国民に知らしめてやってもらいたい」と強調。連休明けに解散し、「5月23日告示、6月3日投開票」と具体的な日程にも言及した。
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2018-04-25/P7Q4FO6JIJUO01
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