防衛省内部調査、3等空佐供述内容を公表
防衛省統合幕僚監部の3等空佐が民進党の小西洋之参院議員に暴言を吐いた問題で、防衛省は24日、内部調査に対する3佐の供述内容を公表した。3佐は「日本の国益を損なう」「気持ち悪い」などと小西氏をののしったことを認めているが、「国民の敵だ」とは発言していないと主張しているという。同省は調査を続け、懲戒処分などを検討する。
小西氏は国会で安全保障関連法を違憲と反対したり、自衛隊イラク日報問題などを取り上げて小野寺五典防衛相の管理責任を追及したりしてきた。
防衛省は3佐に計19時間の事情聴取を実施。供述内容によると、3佐は16日夜に国会近くの路上で偶然出会った小西氏に大声で「国のために働け」と言った。小西氏から「日本国民を戦争に行かせるわけにはいかない」などと言い返されると、「俺は自衛官だ。あなたがやっていることは日本の国益を損なうようなことだ」と反論。「ばかなのか」「気持ち悪い」などとののしったという。
防衛省は3佐について「社会的思想があったり、政治に強い関心を持っていたりしたわけではない」とするが、小西氏に対し「ニュースなどから政府・自衛隊に反対の立場というイメージを持っていた」と説明する。
小西氏は3佐から「お前は国民の敵だ」と繰り返し罵倒されたと主張している。現場で対応に当たった警視庁麹町署は防衛省の照会に「2人のやり取りは聞いていない」と説明しているという。防衛省の担当者は「証言の食い違いは今後精査した上で処分を検討したい」としている。【前谷宏】
統幕3等空佐の暴言問題に関する防衛省の中間報告(要旨)
・3佐は当初から一貫して「国民の敵」という発言はしていないとしている
・3佐は「小西議員は日本の国益を損なうようなことをしている」「気持ち悪い」「ばか」という発言は認め、最後に謝罪したとしている
・小西議員は3佐から何度も「国民の敵」などとののしられたと話している。議員は現場から、または直後に防衛事務次官と人事教育局長に電話し、同局長はメモに記録している
・警視庁麹町署は「対応に当たった警察官は当事者間の文言のやり取りを聞いていない」と回答した
・小西議員に対する暴言・不適切発言はあってはならないことで、おわびすると共に、引き続き調査した上で厳正に対処する
https://mainichi.jp/articles/20180425/k00/00m/040/046000c
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