愛媛県今治市の松山刑務所大井造船作業場から受刑者の平尾龍磨容疑者(27)が脱走した事件で、広島県警は30日、広島市南区のJR広島駅近くの路上で、平尾容疑者を逃走の疑いで逮捕した。脱走から約3週間ぶり。「海を泳いで渡った。逃げるのがしんどかった」と供述し、現金数千円程度を持っていた。
愛媛県警が逃走と窃盗容疑で指名手配しており、今治署へ移送。脱走した動機や長期間にわたる潜伏の状況を調べる。
広島県警によると、30日午前11時25分ごろ、南区にあるインターネットカフェの店員が「似た人がいる」と110番した。近くで警察官が同容疑者を発見。路地に入り、塀を上って逃げようとしたところを確保した。
本人と認めたといい、指紋でも確認された。短髪でひげを生やし、黒の長袖シャツにパーカを着用。黒のスパッツに短パンを重ね着し、靴下にサンダルをはいていた。
両県警によると、同作業場は塀のない開放的矯正施設で、8日夜、脱走が発覚。今治市と瀬戸内しまなみ海道で結ばれている広島県尾道市の向島で、平尾容疑者が使ったとみられる盗難車が見つかり、島内に潜伏しているとみて捜索していた。
向島では13日までに現金などの窃盗被害が計7件発生。一部の現場で容疑者の指紋を検出した。
手配容疑は8日午後6~7時ごろ、作業場の寮から逃走した疑いと、脱走後に今治市の住宅から車を盗んだ疑い。
平尾容疑者は九州を中心に盗みを繰り返したとして窃盗罪などで2015年から服役し、刑期は20年1月までだった。昨年12月から同作業場に収容された。〔共同〕
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO30005520Q8A430C1AC8Z00/
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