2018年4月11日水曜日

大分で山崩れ、意外な原因が浮上

11日

18時07分

4分37秒

大分で山崩れ、意外な原因が浮上

 11日未明、大分県中津市で起きた山崩れは、今も5人が行方不明となっています。直前に雨は降っていませんでした。では、なぜ山は崩れたのか、意外な原因が浮上しています。

 「犠牲者の方が乗っているとみられる車が現場から出てきました」(記者)

 大分県中津市耶馬溪町にある住宅を襲った山崩れ。午後1時半すぎ、1人の死亡が確認されました。

 「現場では雨が降ってきています。山の斜面がかなり広い範囲で崩れ落ちています。崩れた先には道路があり、民家がありました。そして、その先には川もありましたが、大量の土砂で埋まっています」(記者)

 山肌は、削り取られたように茶色の土があらわになっていました。木々は根こそぎ倒され、今にも崩れ落ちそうな状態に。集落の目の前の橋は、崩れてきた岩にぶつかったのでしょうか、欄干が曲がり、半分近くが土砂に埋まってしまっています。この同じ橋の近くで救出活動を行おうとしている自衛隊も、頭上をはるかに越える高さまで積もった土砂に行く手を阻まれ、なかなか前に進むことができません。

 「発生から11時間ほどがたちまして、警察や消防、自衛隊などによる懸命な捜索活動が続いています」(記者)

 山崩れが起きたのは11日午前3時半ごろ。裏山が高さ100メートル、幅200メートルにわたって崩落し、住宅4棟をのみ込みました。岩下義則さん(45)の死亡が確認されましたが、今も5人の安否がわかっていません。

 「何もないから、何も分からない。家が全く跡形がないから」(岩下アヤノさんの親戚)

 かろうじて土砂を免れた家も、巨大な岩や、なぎ倒された木が目の前に迫っていました。前兆はなかったのでしょうか。

 「前の日に、何か音がしていた。『おばちゃんとこも気をつけてください』、『音がしたら気をつけることを確認しとってください』って」(住人)

 ところが・・・

 「何でっていう感じですよ。雨も降っていないし」(住人)

 “雨が降っていない”。それでは、今回の山崩れの原因は一体・・・。カギは、山肌を流れる水に隠されているというのです。

 「山肌の色の明るい筋があるの、あれ、水ですかね。水ですね」(記者)

 専門家は、この水は地下水だと指摘します。

 「地下水が悪い影響を及ぼしていることは間違いないんです。ここに水路があって、ここから水が出ているのが見える」(砂防・地すべり技術センター 大野宏之 砂防技術研究所長)

 雨が降らなくとも地下水が原因で起きる異変。大分県では、実は去年も・・・

 「あちらの田んぼなのですが、地割れの跡がくっきりとわかります」(記者)

 茶色の田んぼの上を無数の亀裂が走ります。大分県豊後大野市で見つかった58か所もの地割れ。この原因も、地下水が指摘されているのです。

 大分県中津市耶馬溪町にある住宅を襲った山崩れ。ここから、およそ65キロ離れた大分県豊後大野市で去年5月、突如、地滑りが発生しました。付近の住人は、避難を余儀なくされましたが、このときも地下水が原因と指摘されたのです。

 「田植えの時期になって水がどんどん表面に流され始めたのが一番の誘因では」(九州大学工学研究院 池見洋明氏)

 今回の現場は、崩落の影響で地盤が緩んでいるため、今後は地下水だけでなく、雨にも注意が必要だといいます。

 「土砂がまた斜面の中にたくさん残っていますので、大雨が降ったらまた滑ってくるので、二次災害については十分注意しなければなりません」(砂防・地すべり技術センター 大野宏之 砂防技術研究所長)

 残る5人の安否は・・・。懸命な救出作業が続けられています。

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