11日午前3時50分ごろ、大分県中津市耶馬渓町金吉で民家の裏山が崩れ、4軒が土砂にのみ込まれた。うち1軒の住民は自力で脱出したが、3軒の男女6人が行方不明になった。消防や警察、陸上自衛隊が捜索し、同日午後、男性1人の死亡が確認された。陸自などは約580人態勢で残る5人の捜索を急いでいる。
現場では今月に入ってまとまった雨は降っていなかった。現場を調査した専門家は、基礎の岩盤が風化により崩れた結果、その上の土砂の層が崩落した可能性を指摘した。
市や県によると、死亡したのは会社員岩下義則さん(45)で死因は圧死だった。安否が分からない3世帯5人はいずれも女性で、岩下アヤノさん(90)▽岩下愛子さん(76)▽江渕めぐみさん(52)、江渕優さん(21)、橋本アヤ子さん(86)。
現場は中津市の中心から約25キロの山間部で、山は幅200メートル、高さ100メートルにわたって崩れた。
気象庁によると、耶馬渓町では今月6~7日に計6ミリの弱い雨を観測しただけで、まとまった雨は3月23日から降っていなかった。
国土交通省が現地に派遣した地盤工学専門の大学教授や地滑りの専門家らによると、現場の山の基礎となる岩盤は風化が進み、割れ目などのある古い状態だった。最初に岩盤が崩れ、その上にたまった土砂の層を巻き込んだ結果、大規模な崩落が発生したと推測される。
同省は「雨がないのに大規模な崩壊が起こるのは極めてまれなケースだ」としている。雨による土砂崩れの際に見られる地下水位の上昇は、発生しなかった可能性が高いという。
県は昨年3月、被害を受けた4軒のうち2軒を崩落などで危害が生じる恐れのある土砂災害警戒区域(イエローゾーン)に、残る2軒は著しい危害の恐れがある土砂災害特別警戒区域(レッドゾーン)に指定していた。
市は11日午前8時、被害を受けた4軒を含む梶ケ原地区の8世帯19人に避難勧告を出した。(2018/04/11-21:27)


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