平成30年8月22日17時38分 気象庁予報部発表
非常に強い台風第20号に近い小笠原諸島では大しけとなり、西日本や東日本の太平洋側でも波が高まっています。台風は、23日午後から24日にかけて少なくとも強い勢力を保ったまま西日本にかなり接近し、上陸する見込みです。東日本から西日本では暴風や高波、大雨、高潮に厳重に警戒してください。
[台風の現況と予想]
非常に強い台風第20号は、22日15時には父島の西南西約380キロにあって、1時間におよそ30キロの速さで北西へ進んでいます。中心の気圧は950ヘクトパスカル、中心付近の最大風速は45メートル、最大瞬間風速は60メートルで、中心の東側170キロ以内と西側110キロ以内では風速25メートル以上の暴風となっています。
台風は、小笠原諸島の南西海上を非常に強い勢力を保ったまま北西に進む見込みです。その後、23日は四国の南を北上し、23日午後から24日にかけて少なくとも強い勢力を保ったまま西日本にかなり接近し、上陸する見込みです。
[防災事項]
<暴風・高波>
小笠原諸島の海上では、うねりを伴って大しけとなっており、23日朝にかけて大しけの状態が続く見込みです。
また、西日本太平洋側の海上では、うねりを伴ってしけとなっている所があります。台風が接近する西日本では、23日夕方から猛烈な風が吹き、23日昼過ぎから海上は猛烈なしけとなる所があるでしょう。東海地方や伊豆諸島の海上でも23日明け方から大しけとなる見込みです。
23日にかけて予想される最大風速(最大瞬間風速)は
四国地方 40メートル(55メートル)
近畿地方、中国地方 35メートル(50メートル)
東海地方 25メートル(35メートル)
北陸地方 23メートル(35メートル)
九州北部地方、小笠原諸島 20メートル(30メートル)
23日にかけて予想される波の高さは
近畿地方、四国地方 10メートル
東海地方 9メートル
小笠原諸島 8メートル
九州北部地方、九州南部、伊豆諸島 6メートル
です。
23日から24日にかけて、台風が接近する西日本を中心に暴風や高波に厳重に警戒してください。
<大雨・雷・突風>
西日本から東海地方の南東向き斜面を中心に、台風第19号の影響で総雨量が400ミリを超えて大雨となっている所があります。24日にかけて、台風第20号の接近・通過に伴って非常に激しい雨や猛烈な雨が降り、総雨量がかなり多くなる見込みです。
23日18時までの24時間に予想される雨量は、いずれも多い所で
東海地方、四国地方 300ミリ
近畿地方 250ミリ
その後、24日18時までの24時間に予想される雨量は、いずれも多い所で
四国地方 600から800ミリ
近畿地方 400から600ミリ
東海地方 300から500ミリ
甲信地方 200から300ミリ
北陸地方、関東地方、中国地方 100から200ミリ
です。
西日本や東日本では、台風第19号からの雨量を合わせると、四国地方や東海地方では局地的に総雨量が1000ミリを超えるおそれがあります。
大雨による土砂災害や低い土地の浸水、河川の増水や氾濫に厳重に警戒してください。
落雷や竜巻などの激しい突風に注意してください。発達した積乱雲の近づく兆しがある場合には、建物内に移動するなど安全確保に努めてください。
<高潮>
年間で潮位が高くなる時期のため、台風の接近・通過に伴い23日夕方から24日は西日本を中心に、特に瀬戸内海で高潮のおそれがあります。厳重に警戒してください。

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