岐阜市の「Y&M 藤掛第一病院」で病棟のエアコンが故障し、入院患者4人が死亡した。病院側は故障と死亡との因果関係を否定しているが、現段階の情報から医療関係者は「患者は入院中。もし熱中症になっていたとしたら、前兆を把握することも可能ではないか」と病院の管理体制に疑問を投げかけた。
熱中症に詳しい東京都立多摩総合医療センターの清水敬樹救命救急センター長によると、屋内で過ごすうちに熱中症になるケースでは、1日で容体が急変するのではなく、数日かけて徐々に悪化するという。
「入院患者であれば1日に数回、看護師が体温などを確認するはずだ」と指摘した上で「仮に熱中症だったなら、数日間は体調の異変に気付けた可能性がある。病院の管理体制に問題があったとも考えられる」とみる。
病院などによると、20日に3、4階の部屋のエアコンが故障。病院は扇風機計9台を置いて対応していた。高齢者は熱中症の危険が高く、特に体力が衰えた入院患者は注意が必要だ。
近畿大の平出敦教授(救急医学)は「連日扇風機だけという環境では、食欲が落ちたり高齢者の病状に悪影響を与えたりする可能性がある」と強調。エアコンの修理に時間を要したことについて「健康にリスクを抱えた患者が集まる病院の環境整備は優先されるべきだ」と訴えた。
https://www.sankei.com/west/news/180828/wst1808280082-n1.html
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