0歳児13人の保育施設入園直前と直後の健康データを取って比べたところ、入園後は昼寝の眠りが浅いなどストレスの高い傾向があったとの調査結果を、医療や保育の関係者で作る「保育安全推進協議会」が30日発表した。保育施設での乳児の突然死は、入園から間もないうちに起きるケースが多く、同協議会は「入園で感じるストレスが突然死につながっている可能性がある」と指摘する。
保育施設内での死亡事故は2017年に8件発生し、うち5件は睡眠中だった。多摩北部医療センターによる10~14年の厚生労働省統計の分析では、睡眠中に起こる突然死の30%は入園1週間以内、51%は1カ月以内に発生していた。なぜこの期間に突然死が集中するのかは、はっきり分かっていない。
同協議会は、環境変化によるストレスに着目。今年4月に保育施設に入った0歳児13人の肌着にセンサーを取り付けるなどして、睡眠中の体動▽呼吸数▽心拍--などのデータを、3月と4月で比較した。
その結果、個人差はあるものの、入園後の昼寝は入園前と比べて心拍数が下がらず、眠りも浅かった。夜の睡眠は体の疲れから入園前より深くなるが、心拍数は帰宅後も高い状態が続き、緊張したまま眠る傾向があったという。
内閣府は7月にまとめた保育事故の報告書で、預け始めの時期は親も保育者も子どもの様子を慎重に見守るよう求めている。同協議会代表理事の小保内(おぼない)俊雅・多摩北部医療センター小児科部長は「入園後も夜しっかり眠れている子もおり、どんなタイプが緊張しやすいかなど、調査対象者を増やして解析したい」と話す。【谷本仁美】
https://mainichi.jp/articles/20180831/k00/00m/040/068000c
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