天皇、皇后両陛下は27日、東京・羽田発の特別機で沖縄県入りされた。到着後、糸満市の沖縄平和祈念堂を訪問。国立沖縄戦没者墓苑も訪れ、供花した。
両陛下の沖縄訪問は通算11回目で、来年の退位を控え、在位中は最後の見通し。両陛下の意向で、沖縄入り後は戦没者慰霊のため最初に南部戦跡を訪れるのが恒例となっている。
同墓苑には18万余柱の遺骨が納められている。両陛下は納骨堂前で白菊を供花し、深々と一礼した。墓苑前では、待ち受けた沖縄戦の遺族らに「お大事にね」「元気でね」などと一人一人声を掛けた。
激戦地だった伊江島で父を亡くし、母も捕虜となって亡くなった県平和祈念財団理事の新垣幸子さん(73)=浦添市=は天皇陛下から「たくさんの戦没者を守ってくれて大変ですね。ご苦労さま」と感謝されたという。「何度も沖縄に来られ、平和の尊さを発信してくださりありがたい。平和を願うお気持ちを引き継いでいただきたい」と話した。
宿泊先の那覇市のホテルでは、「豆記者」として派遣された沖縄の小中学生や経験者らと面会。陛下は「この交流がいつまでも続くといいですね」と話していたという。(2018/03/27-18:05)
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