2018年3月27日火曜日

証人喚問の佐川宣寿前国税庁長官「執務中はいつもピリピリ」

 財務省による学校法人「森友学園」への国有地売却に関する決裁文書の改竄(かいざん)問題をめぐり、佐川宣寿(のぶひさ)前国税庁長官(60)が27日、証人喚問に臨む。財務省は「改竄は理財局の一部職員が佐川氏の国会答弁との整合性を取るために行った」と説明しており、佐川氏がどこまで真相を語るかが焦点となる。渦中の佐川氏とは一体どんな人物なのか。

 佐川氏は部下に厳しい一方、上司や政治家に忠実な態度で知られた。ある財務省幹部は「執務中はいつもピリピリしていて部下や後輩からすればとっつきにくい性格」と話した。また、過去に税制改正で佐川氏と直接やりとりがあったという与党議員も「手法にやや強引なところがあり、権力をふるいやすいタイプに見えた」と振り返る。

 「マスコミ嫌い」(財務省関係者)でも知られた。平成11年7月に広報室長に就いたが、本来、マスコミと良好な関係を築き、その後も情報交換などで長い付き合いをする人が多い中、佐川氏は記者とは距離を置いた。

 福島県出身の佐川氏は東大卒業後の昭和57年に大蔵省(現財務省)へ入省。内定当時に受けた雑誌の取材には、大学で農業経済を専攻した理由を「地に足がついている感じがした」と述べた。同期には、現参院議員の片山さつき氏、現財務事務次官の福田淳一氏ら蒼々たる顔ぶれが並んだが、「頭の回転が速く仕事もできたので、上からの覚えがめでたく、順調に出世街道を歩んだ」(財務省幹部)。

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