27日、財務省の決裁文書の改ざん問題をめぐり、佐川宣寿・前国税庁長官に対する証人喚問が行われた。喚問を終え、自民党の二階俊博幹事長は「総理はじめ政治家がこれにどういう関わり合いを持っていたか、これが一つの焦点だったと思うが、幸いにしてなかったということは明白になったと思う。麻生さんにしろ、誰にしろ、この問題に関与する方々の疑いは晴れたという風に思っている」と語った。
一方、質問に立った共産党の小池晃書記局長は「あきれた。要するに、都合の悪いことは全部証言を拒否したのが今日のてん末で、刑事訴追を隠れ蓑にして全部証言を避けたということ。逆にこの証人喚問を見れば、与党・政府、政府・財務省がこの問題の真相が明らかになることを恐れていて、とにかくひた隠しにしようということが浮き彫りになったという風に思う。火に油を注いだ結果になった。国民の疑念をかき立てる結果になった。首相、首相夫人の関与がさらに今日の証人喚問を通じて疑念として深まった」と憤った。
■若狭氏が注目した、佐川氏の"尻尾"
佐川氏をめぐっては、財務省の理財局長だった当時、「学園との交渉記録を破棄した」と国会で答弁したことから、市民団体が公用文書等毀棄などの疑いで告発し、大阪地検特捜部が慎重に捜査を進めている。
27日放送のAbemaTV『AbemaPrime』に出演した元衆議院議員の若狭勝弁護士は「だいたい予想通りの展開だった」としながらも、元東京地検特捜部副部長としての立場から「一見すると、佐川氏が逃げ切った、ごまかし通したというように見えるが、尻尾がちょっと見えたところがあった」と指摘する。
若狭氏によると、それは森ゆうこ参議院議員(自由党)の「今井秘書官と森友問題で話をしたことは全くないか」という質問に対する答弁だという。
「佐川氏は聞かれたことに直接答えないで、他のことを一般論としてまず話し始めた。この、一般化したりはぐらかしたりすることを"ウソ反応"と言う。私は検事として嘘の見抜き方を35年間研究しているから、どういう時にこの"ウソ反応"がでるか手に取るようにわかる。本当に話したことがないのなら"ありません"と答えればいいものを、"官邸の秘書官との調整は課長クラスがしていた"と、質問に対して全然関係ない答えをした」。
http://blogos.com/article/286813/
0 件のコメント:
コメントを投稿