2018年3月24日土曜日

自民地方組織くすぶる不満 幹事長会議

 自民党が24日に党本部で開いた地方幹部を集めた会合で、安倍晋三首相(党総裁)は決裁文書改ざん問題に関する陳謝を冒頭で行い、地方の不満に「先手」を打った。その後の会議で首相への不満が噴出する事態は避けられたが、来春の統一地方選、来夏の参院選を控えた地方組織には、なお不満がくすぶっている。

 25日の党大会を前にこの日は「青年部・青年局、女性局合同全国大会」と「全国幹事長会議」が開かれた。両会合であいさつした首相は硬い表情で「まず」と話し始めて改ざん問題に言及して陳謝した。

 この対応が奏功したためか、質疑で森友学園問題や改ざん問題に正面から言及したのは大阪府連だけ。朝倉秀実幹事長が「次の戦いは我々地方の戦いになる。仲間が存分に戦えるように十二分な対応をしてほしい」と訴えた。また、他の地方幹部から「私たちが考えている以上に国民の目は厳しい」との声もあったという。首相は既に退出済みで、萩生田光一幹事長代行が「しっかり受け止めてやっていく」と引き取った。

 地方の幹部には、統一地方選に立候補するか、支援態勢の中核となる地方議員が多く、執行部も重視する。会合での紛糾は避けられたが、その後の記者団とのやり取りで危機感を示す県連幹部は多かった。

 長野県連の萩原清幹事長は「一番しわ寄せが来るのは地方議会だ。来年に影響がないよう、一日も早く責任ある回答をして解決してほしい」と語った。首相批判を強める石破茂元幹事長の地元・鳥取県連の安田優子幹事長は「霞が関だけの責任にするのはいかがなものか。国民の政治への信頼感を失うことを心配している。その状況下での憲法改正はどういうことになるのか」と指摘した。【小田中大、樋口淳也】

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https://mainichi.jp/articles/20180325/k00/00m/010/091000c

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