安倍昭恵首相夫人の言動などを確認
学校法人「森友学園」への国有地売却に関する財務省の決裁文書書き換え問題で、野党は、27日の佐川宣寿(のぶひさ)・前国税庁長官(前財務省理財局長)の証人喚問に向けた準備を進めている。
23日には、有志議員が勾留中の籠池(かごいけ)泰典・前森友学園理事長(詐欺などの罪で起訴)と接見し、当時やり取りしていた安倍昭恵首相夫人の言動などを確認した。
大阪拘置所で籠池氏と接見し、報道陣の質問に答える希望の党の今井雅人議員(左)と共産党の宮本岳志議員(23日午後、大阪市都島区で)=前田尚紀撮影
籠池氏と接見したのは、立憲民主党の川内博史氏、希望の党の今井雅人氏、共産党の宮本岳志氏の衆院議員3人で、大阪拘置所で籠池氏から事情を聞いた。
15分の予定だった接見時間は約45分に及び、今井氏は接見後、記者団に「収穫はあった」と強調した。
接見の目的は、佐川氏を追及する材料を集めることだ。「追及の本命」(民進党幹部)は昭恵氏で、籠池氏から当時の昭恵氏の言動を聞き出すことにより、首相が国会で答弁していた内容との違いを浮き彫りにすることに主眼を置いた。
野党が注目するのは、財務省が書き換え前の決裁文書に、籠池氏の証言として記されていた「いい土地ですから、前に進めてください」という昭恵氏の発言だ。首相は14日の参院予算委員会で、この発言を全面的に否定したが、今井氏らによると、籠池氏は「確かにそうおっしゃっていた。間違いない」と強調したという。
ただ、籠池氏は昨年3月の国会での証人喚問では、昭恵氏は「いい田んぼができそうですね」と語ったと証言していた。昭恵氏の発言が異なっていることについて、籠池氏は今井氏らに「両方の発言があった」と説明したという。
今井氏は記者団に「籠池氏の言っていることが事実かどうか分からない。昭恵氏に話を聞かないといけない」と述べ、昭恵氏の証人喚問を強く求めていく考えを示した。
一方、立憲民主党の枝野代表は23日、記者団に対し、昭恵氏に加え、昭恵氏付職員だった谷査恵子氏、売却交渉当時、財務省理財局長だった迫田英典氏の名前を挙げ、「証人喚問は不可欠だ」と指摘した。野党は26日にも、参院議員3人が籠池氏と接見することを予定している。
0 件のコメント:
コメントを投稿