安倍晋三首相は3日、自民党役員人事と内閣改造を行う。政権への支持率が下落する中、人心を一新して政権の立て直しを図り、国民の信頼回復につなげられるかが課題だ。
安倍首相は3日午前、党役員人事・内閣改造で「新たな気持ちで結果を残していくことによって国民の信頼を勝ち得る、そのことで責任を果たしたい」と党本部で開いた臨時総務会で語った。内閣と自民党に対して「国民の厳しい目が注がれて」おり、「こうした状況を招いたことを深く反省している」とも述べた。
NHKによると、内閣改造では麻生太郎副総理兼財務相と菅官房長官を続投させる方針。茂木敏充前政調会長の経済再生担当相、野田聖子元総務会長の総務相、河野太郎行政改革推進本部長の外相としての入閣も内定した。稲田朋美氏が辞任したばかりの防衛相には、小野寺五典政調会長代理の再起用が内定した。
党執行部については二階俊博幹事長を留任させた上で、総務会長に竹下亘前国会対策委員長、政調会長に岸田文雄外相を充てる。安倍首相が臨時総務会で発表した。二階氏は幹事長代行に萩生田光一官房副長官、竹下氏の後任の国対委員長に森山裕前農相が就くことを明らかにした。
SMBC日興証券の丸山義正チーフマーケットエコノミストは1日付のリポートで、「マーケットは人事自体よりも、その人事を受けた支持率の動向に注目している」と指摘。安倍政権が多いとは言えない人事カードをいかに活用し、清新さをアピールして支持率の回復につながるかに関心が集まっているとの見方を示している。
内閣支持率
安倍内閣の支持率は、森友学園への国有地払い下げや加計学園の獣医学部新設問題への批判、閣僚の失言、自民党所属議員の不祥事も相次いだことから急落。7月の東京都議選では自民党の獲得議席が過去最低の23にとどまった。毎日新聞が7月22、23両日に実施した世論調査で内閣支持率は26%と2012年12月の第2次安倍内閣発足後、初めて20%台に落ち込んだ。
政調会長に就任した岸田氏は宮沢喜一氏ら4人の首相を輩出した派閥「宏池会」(岸田派)の会長で「ポスト安倍」候補の一人に名前が挙がっている。現在8期目。被爆地である広島1区選出で、昨年5月にはオバマ米大統領(当時)の広島訪問を実現させるなど安倍外交を支えてきた。
東京大学大学院の内山融教授は、政権のイメージを決定的に悪くしたのは安倍首相と菅官房長官の対応であり、「この2人が代わらない改造で支持率が回復するか」と疑問を呈した。森友学園、加計学園、防衛省の日報問題すべての疑念が払拭(ふっしょく)できてない状態であり、地方では「次の選挙の顔が安倍首相でよいのか」との声もあるという。
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