北朝鮮船 日本海で違法操業、海保が警告
更新:08/31 18:56
日本の排他的経済水域で違法操業を繰り返す北朝鮮の漁船。日本の漁師が漁場を移さざるをえないなどの被害が続き、海上保安庁はついに取り締まりを実施しました。現場ではいったい何が起こっているのでしょうか。 日本の排他的経済水域で怪しげに航行する一隻の船。よく見ると、北朝鮮の国旗が掲げられています。そして、もう一隻の木造の船にも北朝鮮の旗が・・・。この映像は今年6月、日本有数の漁場である「大和堆」で撮影されたものです。
「大和堆」は石川県の能登半島から250キロほど沖合の日本の排他的経済水域にあり、イカなどの好漁場になっています。木造船が、網を海に流すようにして漁をする様子も捉えられています。これは、小さな魚も網に入る「流し網」という漁法とみられていて、乱獲につながることから地元の漁師たちはこの漁法を使うことは控えているということです。
「北朝鮮の船は一向にお構いなく操業している感じで、どうなっているのかなという思い」(徳洋水産代表 蟹豊文さん)
撮影したのはイカ釣りの水揚げが盛んな石川県能登町の県漁協小木支所に所属する漁船の乗組員です。小木漁港のイカ釣り船団は当初「大和堆」で操業していました。しかし、北朝鮮の船の違法操業で衝突などの危険性が高まったことから、漁場を北海道沖に移すことを余儀なくされました。
「今年行ったらびっくり。また4〜500隻、それできかないかもしれない。夜は無灯火だし」(第五十八金剛丸 平塚秀樹 船長)
こうしたなか、ついに海上保安庁が先月上旬、初めて「大和堆」に複数の巡視船を派遣しました。木造の漁船に向かって放水銃を放ち警告。電光掲示板にはハングルで「直ちに退去しなさい」という警告が示されています。海上保安庁は大音量での警告や巡視船で取り囲んでの警告を行いました。それでも応じない場合には放水を実施。これまで延べ820隻の漁船に警告を行ったということです。
「以前から国にもたびたび(排除を)申し入れていますけど、最終的な臨検、拿捕(だほ)までいかないと、なかなか退去しないんじゃないか」(石川県漁協 小木支所 神谷洋志郎 総務部長)
海上保安庁は「今後も水産庁とも連携し適切に対応していく」としています。(31日17:01)
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