希望の党は27日午後、両院議員総会を衆院議員会館で開き、執行部人事について協議した。小池百合子代表(東京都知事)が国会議員の中から選ぶよう求めた共同代表は当面置かず、11月に選挙を行って決めることを確認した。幹事長には大島敦前民進党幹事長(60)を充て、政調会長を兼務させる。また、11月1日召集の特別国会で行われる首相指名選挙では、衆院当選回数が党内最多8回の渡辺周元防衛副大臣(55)に投票することを決めた。
共同代表は、現在の党規約では代表が指名することになっている。しかし、党内から「選挙を経た正統性のある共同代表にすべきだ」との意見が相次いだため、規約を改正した上で共同代表選を実施することとした。一時検討した暫定共同代表を置くことも見送った。
小池氏は両院総会後、記者団に「しっかりとした(共同)代表選を行い、できるだけ本格的な布陣を固めるという選択は多としたい。とても良い考えだ」と語った。
共同代表選では、若手を中心に玉木雄一郎衆院議員(48)を推す声が強い。玉木氏は27日、都内で記者団に「野党の一翼をしっかり担っていくという気持ちは常にある。仲間と相談して決める」と意欲を示した。
大島氏は、民進党でも幹事長を務め、希望への合流や衆院選候補の公認などの経緯を把握しており、幹事長に適任と判断された。国対委員長には笠浩史元民進党国対委員長代理(52)が就く。
一方、大串博志元民進党政調会長は同日、希望が衆院選公約で容認した安全保障関連法について「私は容認しない」と記者団に表明した。民進出身者の間では安保法に批判的な意見が根強く、党内対立が深まる可能性がある。
希望は、(1)規約改正(2)党本部・組織の整備(3)落選者への支援-に関する三つの委員会を設け、体制固めを進める。
◇希望の党の役員体制
▽代表 小池百合子(65)=東京都知事
▽共同代表 空席
▽代表代行 樽床 伸二(58)=衆院比例近畿(6)
▽幹事長・政調会長 大島 敦(60)=衆院埼玉6区(7)
▽国対委員長 笠 浩史(52)=衆院神奈川9区(6)
(注)敬称略。丸数字で当選回数(小池氏を除く)
◇大島敦氏略歴
大島 敦氏(おおしま・あつし)早大法卒。内閣府副大臣、総務副大臣、民進党幹事長。衆院埼玉6区、当選7回。60歳。(2017/10/27-20:04) 関連ニュース


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