2017年10月30日月曜日

平成27年の入札でも不正か 上尾市議長 5年前から業者と関係

 埼玉県上尾市のごみ処理施設の業務受注をめぐり、入札予定価格を漏らしたなどとして上尾市長の島村穣容疑者(73)らが逮捕された事件で、県警が平成27年の別の入札で不正が行われたという情報提供を受けて継続捜査中に、今回の事件が判明したことが30日、県警への取材で分かった。県警は特別捜査本部を設置し、27年の入札などでも不正があった可能性もあるとみて調べている。

 県警によると、情報提供があったのは同年4月。同年2月に入札があった上尾市のごみ処理施設「西貝塚環境センター」の焼却炉の運転管理業務で、今回摘発された設備会社「明石産業」が業務に必要な条件を満たしていないにもかかわらず、入札をしたなどという内容だった。同社と同市議会議長の田中守容疑者(72)は5、6年前から関係を持っており、県警は詳しい経緯を調べている。

 一方、今回事件となった入札では、同社は入札予定価格と最低制限価格を知りながら、別会社が落札していたことも判明。入札結果の記録によると、同社は今回の入札で最低制限価格(約7942万円)を大きく上回る約1億211万円で入札し、別の会社が最低制限価格に近い7980万円で落札した。予定価格は1億1346万円だった。

 26年1月の前回入札では、明石産業が約9850万円で落札。県警は不正がなかったか調べる。

 県警は30日夜、上尾市役所を家宅捜索し、関係資料を押収した。今後、島村容疑者が同社側から現金を受け取ったかも調べる方針。

 遠藤次朗上尾市副市長は同日、報道陣に「市民のみなさんには心配をお掛けして申し訳ない。警察の捜査の状況をみて対応していく」と述べた。上尾市議会も同日、「今後、調査と原因の究明を行うとともに、信頼回復に向けて全力をあげて取り組みたい」とのコメントを出した。

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http://www.sankei.com/affairs/news/171030/afr1710300039-n1.html

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