「金銭目的で女性を襲い、乱暴して殺した」
9人の遺体が発見されたアパート(31日午前9時27分、神奈川県座間市で、読売ヘリから)=大石健登撮影
神奈川県座間市のアパートの一室で、行方不明になっていた東京都八王子市の女性(23)とみられる遺体が見つかった事件で、警視庁は31日、この部屋から切断された計9人の遺体が発見されたと発表した。
同庁は同日、発見された遺体のうち1人の死体遺棄容疑で、部屋の住人の男を逮捕。男は容疑を認め、一部の遺体について、「金銭目的で女性を襲い、乱暴して殺した」と供述しているという。同庁は殺人容疑でも事情を聞く方針だ。
逮捕されたのは、座間市緑ヶ丘、職業不詳白石隆浩容疑者(27)。同庁は同日、特捜本部を設置した。
発表によると、白石容疑者は今年8月22日頃から10月30日頃、アパート2階の自宅室内で、1人の遺体を損壊し、クーラーボックス内に砂をかぶせて隠し、遺棄した疑い。
調べに対し、白石容疑者は容疑を認め、「自宅の浴室で遺体を切断し、クーラーボックスに猫のトイレ用の砂をかけた。私が殺害し、証拠隠滅のためにやった」と供述している。
アパート室内の玄関に置かれたクーラーボックスから、切断された2人の頭部が発見された。周囲に置かれたほかの箱6個から、別の7人の頭部や胸、足などの骨が見つかった。遺体は腐敗していたが、同庁は、身体的特徴などから女性8人、男性1人とみている。
白石容疑者は「遺体は浴室で解体した。一部はゴミに捨てた」と供述。室内からは、のこぎりが見つかり、同庁は、切断に使ったとみている。
八王子市の女性は今月21日から行方不明になっており、兄が同24日、同庁高尾署に捜索願を出した。女性のツイッターには「一緒に自殺をしてくれる人を捜している」と書き込みがあった。兄は同署に対し、自殺サイトでも白石容疑者とやり取りをした形跡があったと説明しているという。
今月23日にJR八王子駅と、白石容疑者のアパートに近い小田急線相武台前駅の防犯カメラに、白石容疑者と女性が2人で歩く姿が映っていた。
白石容疑者は調べに対し、「女性と面識はなく、初めて会った日に殺害した」と供述しているという。
同庁は、遺体のうち1人は八王子市の女性とみて、DNA鑑定で身元の特定を進めている。ほか8遺体についても司法解剖を行うなどして死因や身元を調べる。
9人の遺体が見つかったのは、相武台前駅の南西約650メートルで、米陸軍基地「キャンプ座間」の近くの住宅街。
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