台風22号は、高知県の一部を暴風域に巻き込みながら北東へ進んでいて、四国で局地的に激しい雨が降っています。台風はこのあと西日本と東日本の南の海上を東寄りに進み太平洋側を中心に広い範囲で雨や風が強まる見込みで、気象庁は土砂災害や川の氾濫、暴風、高波などに警戒するよう呼びかけています。
中心の気圧は975ヘクトパスカル、中心付近の最大風速は30メートル、最大瞬間風速は45メートルで、中心から半径150キロ以内では風速25メートル以上の暴風が吹いています。
この時間、高知県の一部が台風の暴風域に入っています。台風本体の発達した雨雲がかかっている四国を中心に雨が強まり、午前10時までの1時間には高知県の足摺岬で31.5ミリの激しい雨を観測しました。
また、九州南部では、28日夜から断続的に非常に激しい雨が降り、宮崎県内では、この24時間に降った雨の量が多いところで450ミリを超え、平年の10月1か月分のおよそ2倍に達しています。
これまでの雨で宮崎市では、土砂災害の危険性が非常に高まり自治体が避難勧告などを出す目安とされる「土砂災害警戒情報」が発表されています。
また、宮崎県串間市を流れる本城川は洪水の危険性が非常に高い「氾濫危険水位」を超えています。
ところによって風も強く吹いていて、宮崎県延岡市北浦で午前9時に40.7メートル、高知県室戸岬で午前9時50分ごろに30.7メートル、高知空港で午前10時半ごろに22.1メートルの最大瞬間風速を観測しました。
台風はこのあと勢力を保ったまま次第に速度を上げて西日本と東日本の南の海上を東寄りに進む見込みで、太平洋側を中心に広い範囲で雨が強まり、局地的に非常に激しい雨が降るおそれがあります。
30日朝までに降る雨の量は、いずれも多いところで東海で200ミリ、近畿と北陸、関東甲信で150ミリ、四国で120ミリ、九州南部と東北で100ミリと予想されています。
また、西日本と東日本の太平洋側では30日にかけて猛烈な風が吹くところがあるほか、海上も大しけとなる見込みです。
29日に予想される最大風速は、九州南部と伊豆諸島で30メートル、鹿児島県の奄美地方と四国、近畿、東海、関東で25メートル、九州北部と北海道で20メートルで、最大瞬間風速は30メートルから45メートルに達する見込みです。
29日の波の高さは、九州南部と奄美地方、伊豆諸島で8メートル、沖縄県と四国、近畿、東海、それに関東で7メートルの大しけになると予想されています。
気象庁は、土砂災害や川の氾濫、低い土地の浸水、暴風、高波に警戒するとともに、落雷や竜巻などの突風にも十分注意するよう呼びかけています。
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