国連教育科学文化機関(ユネスコ)は31日、重要な歴史的文書などの保存を目的とする「世界の記憶」(世界記憶遺産)に、日韓の民間団体が共同申請した「朝鮮通信使に関する記録」を登録したと発表した。日本が申請した群馬県高崎市の古代石碑群「上野三碑」も登録された。
第2次大戦中にユダヤ人のビザを大量発給し、ナチスドイツの迫害から救った外交官、杉原千畝の関連資料「杉原リスト」も日本は申請していたが、登録されなかった。日中韓の民間団体などが申請した旧日本軍の慰安婦関連資料の登録に関する判断は先送りされた。
朝鮮通信使の記録は、17~19世紀に江戸幕府の招きで12回、朝鮮半島から日本へ派遣された外交使節団に関する資料。外交文書や旅程の記録、通信使と日本人がそれぞれ渡した詩や書画などで、当時の両国の平和的な関係の構築や相互理解、文化交流などを伝えている。日本のNPO法人朝鮮通信使縁地連絡協議会(長崎県対馬市)と韓国の財団法人釜山文化財団が共同で申請した。
上野三碑は7~8世紀、上野国と呼ばれた現在の群馬県高崎市内に近接して建てられた「山上碑」「多胡碑」「金井沢碑」の三つの古代石碑。碑文の内容は漢字や仏教、政治制度が渡来人の移動とともに伝来し、地元で独自の工夫が加えられて広まったことを証明しているという。(2017/10/31-06:36) 関連ニュース
https://www.jiji.com/jc/article?k=2017103100221&g=soc
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