2017年10月29日日曜日

台風22号 九州南部が暴風域に 土砂災害・氾濫など警戒を

台風22号は九州南部を暴風域に巻き込みながら北寄りに進んでいて、九州南部では非常に激しい雨が降り、風も非常に強まっています。29日は、西日本と東日本の太平洋側を中心に雨や風が強まる見込みで、気象庁は土砂災害や川の氾濫、暴風などに警戒するよう呼びかけています。

気象庁の発表によりますと、台風22号は午前5時には、鹿児島県の種子島の南南西40キロの海上を1時間に30キロの速さで北東へ進んでいると見られます。

中心の気圧は975ヘクトパスカル、中心付近の最大風速は30メートル、最大瞬間風速は45メートルで、中心から半径150キロ以内では風速25メートル以上の暴風が吹いています。

この時間、鹿児島県と宮崎県の一部が台風の暴風域に入っています。
台風の接近に伴って、九州南部や四国では発達した雨雲がかかり、午前3時50分までの1時間には鹿児島県錦江町で51.5ミリの非常に激しい雨が降りました。

また午前4時までの1時間には宮崎県串間市で44.5ミリ、高知県が土佐清水市に設置した雨量計で33ミリの激しい雨を観測しました。
宮崎空港では午前4時までの24時間の雨量が440ミリを超え、平年の10月1か月分のおよそ2倍に達しています。

これまでの雨で宮崎県と鹿児島県では土砂災害の危険性が非常に高まり自治体が避難勧告などを出す目安とされる「土砂災害警戒情報」が発表されている地域があります。
発表されているのは、宮崎県では宮崎市と日南市、串間市、鹿児島県では鹿屋市と大崎町、肝付町、それに屋久島町です。
また、宮崎県串間市を流れる本城川では洪水の危険性が非常に高い「氾濫危険水位」を超えています。

九州南部では風も非常に強まり、宮崎空港で午前4時に30.9メートル、宮崎市で午前3時40分ごろに24.9メートルの最大瞬間風速を観測しました。
台風はこのあと次第に東寄りに進路を変える見込みで、29日は西日本と東日本の太平洋側を中心に局地的に非常に激しい雨が降るおそれがあります。

29日夜遅くまでの24時間に降る雨の量は、いずれも多いところで九州南部で250ミリ、東海で200ミリ、伊豆諸島で180ミリ、奄美地方と近畿、それに関東で150ミリ、九州北部と四国で120ミリと予想されています。

その後も雨は続き、29日夜遅くから30日夜遅くまでの24時間に降る雨の量は、北陸で100ミリから150ミリ、関東で50ミリから100ミリと予想されています。

また、九州南部や奄美地方ではこのあと数時間猛烈な風が吹き、海上は夕方にかけて大しけが続くほか、29日は西日本と東日本の太平洋側でも風が強まる見込みです。
予想される最大風速は、九州南部と奄美地方で30メートル、伊豆諸島で25メートル、四国と近畿、東海、それに沖縄地方で23メートルで、最大瞬間風速は35メートルから45メートルに達する見込みです。

また波の高さは沖縄地方と九州南部、奄美地方で8メートル、四国と近畿、東海、それに伊豆諸島で6メートルの大しけが予想されています。

気象庁は、土砂災害や川の氾濫、低い土地の浸水、暴風、高波に警戒するとともに、落雷や竜巻などの突風にも十分注意するよう呼びかけています。

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http://www3.nhk.or.jp/news/html/20171029/k10011202521000.html

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