神奈川県座間市のアパートで30日、行方不明となっていた東京都八王子市の無職女性(23)とみられる遺体を含む複数の遺体が見つかった。女性は「自殺サイト」でこのアパートに住む職業不詳の男と連絡を取っていた形跡がある。男は警視庁に「他にも同じことをやった」と説明。室内のクーラーボックスからは少なくとも2つの頭部が切断された状態で見つかり、警視庁は連続死体遺棄事件の可能性があるとみて慎重に調べを進める方針だ。
捜査関係者によると、複数の遺体が見つかったのは座間市緑ケ丘の2階建てアパートの2階の一室。遺体は損傷が激しく、現時点で性別は不明という。腐敗も進んでいる。
警察車両が止まった現場アパートの前には31日未明、立ち入りを規制するテープが張り巡らされ、閑静な住宅街は騒然とした雰囲気になった。アパートの住人の男性(40)は「夕方に警察官が来て、叫び声を聞かなかったか尋ねられたが、気がつかなかった」と驚いた様子。近くに住むという60代の男性は「いつもここは暗くて静かな通りだ。報道を見て驚いた」と話した。
今回の事件の背景には、自殺志願者が集う「自殺サイト」の存在がある可能性が指摘されている。
捜査関係者によると、女性は今月21日には親族と連絡が取れなくなり、24日に女性の兄から高尾署に捜索願が出されていた。女性はツイッターに「自殺を一緒にしてくれる人を探している」と書き込んでいたほか、自殺サイトを通じて男と1度連絡を取っていたことが判明している。23日には、現場アパート近くの小田急線相武台前駅の防犯カメラに男と一緒にいる姿が映っていたという。
自殺サイトをめぐっては、サイト上で知り合った人たちによる集団自殺や、殺人事件に発展したケースもある。だが、専門家は「必ずしも自殺を奨励したり手助けしたりする内容ではないため、規制するのは難しい」と指摘する。
「一緒に自殺しませんか」。こんな書き込みが並ぶ掲示板などがある自殺サイトは平成15年ごろから出現し始めたが、開設してはすぐに消える傾向にあり、全体像の把握は困難とされる。インターネットに詳しいITジャーナリストの三上洋氏は「死にたいと思っている人が集まっているが、殺人や性的ないたずら目的で犯罪者が悪用するケースもある」と話している。
http://www.sankei.com/affairs/news/171031/afr1710310002-n1.html
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