台風22号は、紀伊半島の南東の海上を東寄りに進んでいて、伊豆諸島などで風が非常に強まっているほか、東海で局地的に非常に激しい雨が降っています。30日にかけて東日本と北日本の太平洋側を中心に風が非常に強まるほか、局地的に非常に激しい雨が降るおそれがあり、気象庁は暴風や高波、土砂災害などに警戒するよう呼びかけています。
中心の気圧は975ヘクトパスカル、中心付近の最大風速は30メートル、最大瞬間風速は45メートルで、中心から南東側150キロ以内と北西側110キロ以内では風速25メートル以上の暴風が吹いています。
台風の接近に伴い、西日本と東日本の太平洋側を中心に風が強まっていて、和歌山県の潮岬では午後5時ごろに30.7メートル、伊豆諸島の八丈島で午後5時半ごろに27.9メートルの最大瞬間風速を観測しました。
また、東海や関東に発達した雨雲がかかり、午後5時半までの1時間には、静岡県掛川市で52ミリの非常に激しい雨が降ったほか、岐阜県中津川市で33ミリの激しい雨が、伊豆大島では22.5ミリの強い雨が降りました。
これまでの雨で、静岡県伊豆市と伊豆の国市では、土砂災害の危険性が非常に高まり、自治体が避難勧告などを出す目安とされる「土砂災害警戒情報」が発表されています。
台風は勢力を保ったまま、速度をさらに上げて本州の南の海上を東寄りに進む見込みで、その後、30日未明までに関東の東の海上で温帯低気圧に変わる見込みです。
このため、30日にかけて東日本と北日本の太平洋側を中心に非常に強い風が吹き、とくに台風が通過する伊豆諸島では猛烈な風が吹くおそれがあります。
30日にかけての最大風速は、伊豆諸島で30メートル、近畿と東海、関東、北海道で25メートル、四国で23メートル、北陸で22メートル、最大瞬間風速は35メートルから45メートルに達すると予想されています。
30日にかけての波の高さは、伊豆諸島で8メートル、近畿と東海、それに関東で7メートル、四国と北海道で6メートルの大しけになる見込みです。
また、東海ではこのあと数時間、関東では29日夜遅くにかけて局地的に雷を伴い1時間に50ミリ以上の非常に激しい雨が降るおそれがあるほか、北陸でも台風に向かって流れ込む湿った北寄りの風の影響で30日明け方にかけて強い雨が断続的に降り、大雨になるところがある見込みです。
30日夕方までの24時間に降る雨の量は、いずれも多いところで北陸で150ミリ、東海と関東甲信で100ミリと予想されています。
気象庁は、暴風や高波、土砂災害、川の増水、低い土地の浸水に警戒するとともに、落雷や竜巻などの突風にも十分注意するよう呼びかけています。
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