2018年7月10日火曜日

流木たまり榎川氾濫、2万5000人に避難指示

 10日午前11時過ぎ、広島県府中町の中心部を流れる榎川えのきがわが氾濫し、周辺の住宅街に土砂などが流れ込んだ。府中町は浸水した周辺の府中小学校区などの約1万1000世帯、約2万5000人に避難指示を発令した。浸水した地域は、西日本豪雨では大きな被害は受けていなかった。

 国土交通省や県によると、府中町を取り囲む広島市内では8日深夜から雨が降っていなかったが、榎川の上流から流れてきた大量の土砂や流木が、下流にある寺山橋に引っかかり、水があふれ出した。

 県によると、榎川の上流には砂防ダムがあるが、さらに上流で発生した土石流が砂防ダムを乗り越えた跡が確認され、たまっていた土砂などが一気に下流へ出た可能性があるという。

 県は、寺山橋にたまった流木や土砂の撤去作業を進めており、水は夜になって引きつつあるという。府中町によると、町内は一時、腰あたりまで浸水し、多くの床上・床下浸水が発生。住民らは土砂の搬出などに追われている。

 府中町役場は、議会の委員会室や応接室を避難所として一時的に開放。10日午後2時頃には、住民ら約110人が避難した。近くに住む女性(71)は夫と一緒に避難し、「こんなに晴れているのに。落ち着いて生活できない」と疲れた様子で話した。

 土砂災害後の河川の状態について、玉井信行・東京大名誉教授(河川計画)は「土砂崩れを防いだ砂防ダムに水が流れ込み、その後、あふれて下流に押し寄せる現象は、他の地域でも十分に起こりうる。行政は上流がどのような状態にあるか巡視し、住民に情報発信する必要がある。雨が降っていなくても、すぐに避難行動が取れるように住民も警戒を続けるべきだ」と指摘している。

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https://www.yomiuri.co.jp/national/20180710-OYT1T50123.html

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