28日
17時40分
5分10秒
台風12号、異例の進路で列島に接近
強い台風12号は、勢力を維持したまま本州に近づいてきました。気象庁によりますと、強い台風12号は、午後4時現在、三宅島の南東およそ60キロを1時間に45キロほどの速さで西に進んでいます。
すでに伊豆諸島の三宅島や房総半島の一部が暴風域に入っていて、台風は、28日夜遅くから29日未明に東海地方に上陸する見込みです。
午後4時過ぎの伊豆大島。地面を叩きつけるように雨が降っています。最大瞬間風速は23.4メートルで、1時間に23.5ミリの雨が降っています。伊豆大島は、午後3時に一部地域に避難勧告を出しました。
千葉県館山市でも雨風が強くなってきました。海は荒れ、白波が立っています。台風の接近に備えて、避難所も開設されています。
「お互いに障害があるので、早めの避難をしました」(避難してきた親子)
強い台風12号について、気象庁は28日午前、臨時の会見を行い、東日本では29日朝まで、西日本では28日夜遅くから30日にかけて、大雨が降るおそれがあるとして、警戒を呼びかけました。
「東日本では29日朝にかけて、先日の豪雨による被災地を含む西日本では、28日夜遅くから30日にかけて、ところによっては非常に激しい雨が降り、局地的には1時間に80ミリ以上の猛烈な雨となる見込みです」(気象庁天気相談所 桜井美菜子所長)
気象庁によりますと、29日昼までの24時間に予想される雨量は、いずれも多いところで、関東甲信と東海で400ミリ、四国で300ミリ、30日の昼までの24時間に予想される雨量は、西日本の広い範囲で100ミリから300ミリとなっています。
千葉県舞浜駅では、東京ディズニーリゾートに向かう人もいる一方で、帰宅を急ぐ人の姿も・・・
「台風で(電車が)止まってしまうかなと思って早めに切り上げました」(東京ディズニーランドの利用客)
箱根では午前9時前に、元箱根港から出港する箱根海賊船の全線欠航が決定しました。
また、東京・奥多摩町では、激しくダムから水が放たれます。多摩川水系小河内ダムでは、貯水率が9割近いことや、今後、強い台風12号の影響でさらに雨が強まることが予想されているため、午後3時から放流が行われています。多摩川には近づかないよう、警戒を呼びかけています。
強い台風12号は、上陸後は西寄りに進む珍しい経路をたどると予想されていて、西日本豪雨の被災地では備えが進められています。
岡山県倉敷市真備町に新たに設置されたこの避難所では、収容人数100人程度を想定して、マットや毛布などが運び込まれました。
「もう逃げる準備。また押し寄せてくるか分からん」(真備町の住民)
また、豪雨で堤防の3か所が決壊した末政川では、台風で増水した場合に排水するためのポンプが配置されました。
かつてない進路をたどる台風12号。気象庁は、気象情報に注意するとともに、早めの避難行動をとるよう呼びかけています。
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