
カジノを含む統合型リゾート(IR)実施法案は19日、参院内閣委員会で自民、公明両党と日本維新の会の賛成多数で可決された。与党は20日の参院本会議で可決・成立させる方針だ。野党側は反発を強め、伊達忠一参院議長の不信任決議案と古屋圭司衆院議院運営委員長の解任決議案を提出したが、それぞれ賛成少数で否決された。22日の国会会期末をにらんで野党は徹底抗戦する構えで、20日に安倍内閣の不信任決議案を提出する方向だ。
IR法案は、カジノや国際会議場、ホテルなどを一体化したIRを当面全国3カ所を上限に整備。カジノを利用する日本人と国内居住の外国人を対象に入場料6000円を徴収し、「週3回かつ28日間で10回」の入場制限を設ける内容。
政府はIRを観光の起爆剤にして経済成長につなげるとするが、野党は「ギャンブル依存症を助長する」などと主張。今国会で成立を強行しようとする与党と対決姿勢を強めている。
国民民主党、立憲民主党などは19日午前の参院内閣委の終了後、IR法案採決を阻止するため伊達議長の不信任決議案を提出。西日本豪雨への対応が続く現状を受け、「災害対応よりもカジノ解禁を優先させる政府・与党に対し、盲従する議長の姿勢は容認できない」と批判した。
しかし与党は直後の参院本会議で決議案を否決。政治資金問題が報道された古屋氏の解任決議案も、衆院本会議で否決された。
参院内閣委の柘植芳文委員長(自民)は午後に再開した同委で、IR法案の質疑終了を宣言した。国民の矢田稚子氏は採決前の反対討論で「多くの国民がカジノ解禁を支持しておらず、違法性もあいまいだ」と訴えた。その後、柘植氏は自由党の山本太郎氏の反対討論を打ち切って採決を強行し、野党議員が委員長席周辺に集まり騒然とする中、法案は可決された。
立憲の蓮舫参院幹事長は「カジノ法案の採決を急がなくても、亡くなる人はいない。(豪雨の)被災地では急げば助かる人がいる」と反発。内閣不信任案の提出について「(採決強行は)判断の大きな材料になる」と語った。国民の大塚耕平共同代表は記者会見で「安倍政権が『IRを作れば成長戦略になる』と本気で言っているとすれば、日本経済の先行きは相当悲観的に見ざるを得ない。何を考えているのか」と批判した。【高橋恵子】
https://mainichi.jp/articles/20180720/ddm/001/010/184000c
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