2018年7月9日月曜日

「私も流されていたかも…」九州各地で被害

 九州各地で不明となっていた被災者も8日から9日にかけて相次ぎ見つかったが助からず、知人らが悲嘆に暮れた。

 住宅に土砂が流れ込み、60代夫婦が行方不明になった北九州市門司区奥田の現場では8日、夫の西邑(にしむら)一雄さん(68)が、9日には妻とみられる女性が見つかり、それぞれ死亡が確認された。

 福岡県警門司署によると、住民から「土砂がすごい勢いで流れている」と110番があったのは6日午前6時56分ごろ。同7時20分ごろから警察官が各世帯を訪れて避難を促した。同58分ごろまでに西邑さん宅も訪問し、既に地鳴りがしていたため「早く逃げて」と呼び掛け、西邑さん宅の階段を下りる時に土砂崩れが発生したという。

 隣家の60代女性は逃げる直前、西邑さんの家の1階の電気がついているのに気付いた。「『まだおるんだ』と思った。私も流されていたかもしれない。知っている人がこうなるとショックです」と涙ぐんだ。

 佐賀県では伊万里市の障害者通所施設「椿(つばき)作業所」の利用者の男性(20)が不明になっていたが、8日午前、着衣が見つかった施設近くの川から約6キロ離れた長崎県松浦市の海岸で遺体で発見された。佐賀県内では佐賀市大和町の女性が依然として不明のままになっている。

 鹿児島市の桜島で、7日夜に自宅で土砂崩れに巻き込まれ不明となっていた山元虎彦さん(84)と妻澄子さん(84)は8日に心肺停止状態で見つかり、同日夜、死亡が確認された。市によると、周辺は急傾斜地で土砂災害警戒区域に指定されており、現場は長さ約40メートルにわたって崩れた。桜島の60代女性は「住民が巻き込まれるなんて。今後どれだけ備えをすればいいのか分からない」と声を震わせた。

 交通への影響も長引いており、JRの在来線は筑肥線や肥薩線、筑豊線が一部区間で運転を見合わせている。土砂が流入した九州道門司インターチェンジ(IC)-小倉東ICと東九州道椎田南IC-豊前ICの通行止めも続き、解除の見通しが立っていない。【宮城裕也、田中韻、浅野翔太郎】

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https://mainichi.jp/articles/20180710/k00/00m/040/130000c

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