小野寺五典防衛相は2日、政府がこれまで国会議員らに「存在しない」と説明していた陸上自衛隊のイラク派遣部隊の日報が、存在していたと発表した。昨年の南スーダン国連平和維持活動(PKO)日報問題を受けて調査した結果、2004~06年の派遣期間中に作成された延べ376日分、計約1万4000ページが見つかった。
政府は昨年2月、国会議員からのイラク派遣の日報に関する資料要求に対し、「不存在」と回答。当時の稲田朋美防衛相も同月20日の衆院予算委員会で「見つけることはできませんでした」と答弁していた。
しかし、陸自の南スーダン派遣の日報を同省が隠蔽(いんぺい)した問題を受け、同省が改めて調査を実施。今年2月27日、自衛隊を統合運用する統合幕僚監部に対し、陸上幕僚監部衛生部や研究本部で日報が保存されているとの報告が、陸幕からあった。日報には現地部隊の活動や治安情勢などが記録されているとみられる。
防衛省で取材に応じた小野寺防衛相は「昨年の国会での資料要求や質疑に対し可能な限り探したが、その時点では確認できず、不存在と回答していた」と説明した。(2018/04/02-19:08)

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