衆院が解散された28日、事実上の選挙戦に突入し、各党候補者らは10月22日の投開票に向けて一斉に走り出した。そんな中、突如決まった民進党の事実上解党と小池百合子都知事率いる新党「希望の党」への合流路線に、県内の民進党関係者からは「希望の党の公認はもらえるのか」「地方組織の存続も危うい」と、途方に暮れる声がささやかれた。
「合流ではなく、吸収合併に近い」。そうため息をつくのは、民進県連の田中信行幹事長だ。田中幹事長によると、党本部や希望の党からの説明はないといい、「地方議員、党員・サポーターへの丁寧な説明がほしい。地方が支えているのに、自分たちのことしか考えていない」と不満をこぼす。
衆院選での県内情勢への影響については、「民進から公認候補を立てないなら、県連としてやれることはなくなってしまった」と話す。また、県連の存続についても、「民進の名前は残すというが、党費だけでの県連運営は非現実的で、長続きはしないだろう」と述べ、地方組織消滅の可能性も示唆した。
県内で民進からの出馬を予定していた候補者からは、「党本部から何の説明もなく、どう動けばいいのか分からない」「希望の党からの公認はもらえるのか」といった不安の声が漏れた。一方、4区に強固な地盤を構える野田佳彦前首相の陣営は希望の党への合流に抵抗感を示し、「無所属で出馬する可能性も視野に入れている」と述べた。
県連代表で1区を選挙区とする田嶋要・前衆院議員は、希望の党への合流について「リスクはあるが、与党に対抗する2大政党の実現に向けた1つの挑戦として評価したい」と話す。自身の今後についても、「原発ゼロなど、希望の党の主張は重なる面もあるため大歓迎。公認を得られれば」と、希望の党からの出馬に前向きな姿勢を示した。
選挙戦への影響については、「党の人気でなく候補者の訴えで勝ち抜くのが前提だが、希望の党の勢いを考えれば、一定のプラス要素はあるのではないか」と分析した。
http://www.sankei.com/region/news/170929/rgn1709290020-n1.html
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