2017年7月31日月曜日

横浜市長に林氏3選 自民、都市部地方選の連敗阻止

 任期満了に伴う横浜市長選は30日投開票され、無所属の現職で、自民、公明両党が推薦した林文子氏(71)が3選を果たした。無所属新人で元衆院議員の長島一由氏(50)、元横浜市議の伊藤大貴氏(39)を破った。自民党は東京都議選、仙台市長選と続いた連敗を食い止めたが、内閣支持率が急落する中、10月の2つの衆院補欠選挙などを控え楽観論は少ない。

 投票率は37.19%で、過去最低だった前回を8.14ポイント上回った。

街頭演説する林文子横浜市長(16日、JR桜木町駅前)
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街頭演説する林文子横浜市長(16日、JR桜木町駅前)

 選挙戦では林氏が待機児童対策など市政での実績を訴え、自民党は支持組織の引き締めを図った。横浜に選挙区を持つ菅義偉官房長官も自らのブログで林氏の実績を強調し、投票を呼びかけた。

 自主投票とした民進党は、江田憲司代表代行らが伊藤氏を支援。カジノを中心とする統合型リゾート(IR)の誘致をめぐり、新人2人が反対を掲げたが、支持拡大にはつながらなかった。

 今月2日投票の東京都議選に続き、与野党対決の構図となった23日投開票の仙台市長選でも自民党などが支援した候補が敗れた。学校法人「加計学園」の獣医学部新設や、南スーダン国連平和維持活動(PKO)の日報をめぐる問題などで内閣支持率は急落。安倍政権への批判的な世論が、都市部を中心に地方選に影響する傾向が続いている。

 自民党幹部は連敗阻止を「ひとまず良かった」と語った。だが横浜市長選は明確な与野党対決の構図はなく、当初から現職の林氏の優位で進んだ。国政の影響を受けて流れが変わったとの見方は少ない。与野党が当面重視するのは10月22日投開票の衆院愛媛3区と青森4区の補選だ。自民党としてはいずれも党所属議員の死去に伴う選挙だけに総力戦で臨む。

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http://www.nikkei.com/article/DGXLASFS30H1T_Q7A730C1PE8000/

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