【ワシントン、ソウル時事】日本政府は29日未明(日本時間)、北朝鮮から28日午後11時42分(同)に弾道ミサイルが発射され、約45分間飛行し、北海道西方沖の日本の排他的経済水域(EEZ)内に落下したとみられると発表した。北朝鮮の朝鮮中央通信は29日午前(同)、大陸間弾道ミサイル(ICBM)「火星14」の2回目の試験発射に成功したと伝えた。金正恩朝鮮労働党委員長が立ち会った。
米政府も発射されたのはICBMと断定。トランプ米大統領は28日(米東部時間)、声明で北朝鮮のICBM発射を非難し、「米本土の安全を確保し、同盟国を守るために必要なすべての措置を取る」と強調した。
これまで北朝鮮のミサイル発射は早朝や午前中に多かったが、今回は異例の深夜発射になった。高度は4日に発射されたICBM「火星14」を上回り、時間や場所に関係なく、米国を狙える奇襲能力を誇示した。脅威は確実に高まっており、日米韓が圧力を強めるのは必至だ。
ICBM発射を受け、米韓両軍は日本海で北朝鮮指導部への攻撃が可能な弾道ミサイルの合同発射訓練を実施した。北朝鮮を威嚇する狙いがあるとみられる。文在寅韓国大統領は29日未明(韓国時間)、国家安全保障会議を開催し、対抗措置や国連安保理での制裁強化推進などを指示した。
米国防総省は、ICBMは約1000キロ飛行したとの見方を示した。韓国の聯合ニュースは、韓国軍合同参謀本部が過去最高高度の約3700キロに達したことを明らかにしたと報じた。岸田文雄外相兼防衛相は29日未明、防衛省で記者団に対し、「最大射程は少なくとも5500キロを超えるとみられる」との認識を示した。通常より高い高度で打ち上げるロフテッド軌道だったもようだ。
日本政府によると、発射場所は慈江道の舞坪里。落下地点は北海道の積丹半島西約200キロ、奥尻島北西約150キロの日本のEEZ内の日本海上とみられる。
日本政府は米韓両国と、それぞれ局長級による電話会談を行い、最大限の圧力をかけていく必要があるとの認識で一致した。 (2017/07/29-09:24) 関連ニュース
2017年7月29日土曜日
北朝鮮「ICBM発射成功」=トランプ米大統領非難-過去最高高度か、奇襲能力誇示
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