2018年2月2日金曜日

京都大も出題ミス 17人追加合格

 京都大は1日、昨年2月の一般入試で出題ミスがあり、不合格にした受験生17人を追加合格にしたと発表した。物理の音の伝わり方に関する問題で、前提条件が不明確のため複数の正解が選べる状況だった。本来なら必要なかった他大学や予備校の授業料などにかかった費用は補償し、慰謝料も検討する。

 大阪大も1月、昨年の入試の出題ミスを認め、受験生30人を追加合格にしたばかり。有名国立大でも受験生の人生を左右しかねない出題ミスが相次ぎ、入試の作問・解答を十分に点検する体制の不備が問われている。

 京大によると、ミスがあった問題は受験者全員を正解とし、合否判定をやり直した。追加合格17人の学部は工学部10人、理学部4人、農学部3人。希望すれば今年4月の入学を認める。ほかに京都大に合格している11人が本来合格したはずの学科に入れなかった。学科の移転も認める。

 記者会見した北野正雄副学長は「極めて遺憾」と謝罪。山極寿一学長は「入試が始まっている時期にこのようなミスが判明し、多くの受験生に動揺を与える結果になり深く反省している」とのコメントを出した。

 物理の問題は京大の出題委員14人が検討を重ねて作成。入試当日には作問に関わっていない教員3人が問題を解いて点検したが、誤りを見つけられなかった。今年1月に外部から「解答できないのでは」との問い合わせがあったという。

 京大や阪大で出題ミスの発覚が遅れた背景には、作問・解答の点検作業が大学内だけで進められていることや、解答例の公表をしていないことが挙げられる。予備校関係者の間では「解答例が公表されていれば、ミスの発覚が早まった可能性がある」との声は多い。

 京大の発表を受け、林芳正文部科学相は「合格発表から1年近くも経過し、学生に多大な迷惑をかけたことはあってはならない」とのコメントを出した。

 桜美林大の田中義郎教授(教育学)は「難関国立大の問題は受験生の思考力や発想力を重視する傾向が強まっている。設問を複雑にすると出題ミスの可能性は高まり、何重もの点検が必要だ」と指摘している。

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https://www.nikkei.com/article/DGXMZO26451730R00C18A2EA2000/

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