2017年10月23日月曜日

台風21号は温帯低気圧に、死者6人 北海道では降雪

 超大型の台風21号は23日午後3時ごろ、北海道の東の海上で温帯低気圧に変わった。東北や北海道を中心に大雨や強風が続き、6人の死亡が確認された。上陸時期は1951年以降で3番目の遅さ。気象庁は例年のこの時期に比べ太平洋高気圧が日本列島近くに位置していたことで、例年なら東に向かう進路が西寄りになり、上陸するコースをたどったと分析している。

台風21号の影響でゆがんだ南海本線の線路(23日午後3時15分、大阪府阪南市と泉南市の境)=共同
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台風21号の影響でゆがんだ南海本線の線路(23日午後3時15分、大阪府阪南市と泉南市の境)=共同

 気象庁によると、台風21号は23日未明に静岡県の御前崎市付近に上陸した後、関東地方を通過して東北沖に抜けた。

 総務省消防庁によると、全国で12人が重傷、85人が軽傷を負った。和歌山県の住宅で土砂崩れに巻き込まれ、意識不明の状態で見つかった男性は死亡が確認され死者は計6人となった。

 超大型のままの上陸は、現在と同等の解析記録が残る91年以降で初。気象庁によると、沖縄・奄美近海の海面水温が平年より1~2度高かったことが台風が発達した原因とみられるという。和歌山県新宮市では23日午前0時までの48時間雨量が約890ミリと、統計開始以降、最も多くなった。

 列島各地では電線が切れるなどして停電も発生。東京電力によると、千葉県を中心に管内で最大14万7千世帯が一時停電。東北電力管内では23日午後2時までに、延べ約5万世帯が停電した。

 交通機関の乱れも続いた。JR東日本によると、東北新幹線は強風のため一部区間で速度を落として運転し、遅れが発生。内房線や東北本線など在来線の一部区間では始発から運転を見合わせた。

 北海道では21号から変わった温帯低気圧の影響で上空に寒気が流入。内陸を中心に雪となった。24日にかけて海は大しけとなり、平地でも降雪量が多くなる見込み。

 JR北海道は24日は始発から釧網線などの一部で運休を決定している。気象庁は土砂災害や暴風への警戒に加え、雪による交通への影響にも注意を呼びかけている。

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https://www.nikkei.com/article/DGXMZO2259465023102017CC1000/

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