民進党の前原誠司代表は三十日、地方組織幹部を集めた会議で、新党「希望の党」(代表・小池百合子東京都知事)の公認を巡る問題で、近く方向性を出したいとの考えを示した。小池氏の選別方針に、民進党の辻元清美幹事長代行は希望に参加せず、無所属で立候補する意向を表明。他にも不参加の動きが相次ぐ。リベラル系議員を中心に新党を模索する動きもある。希望は、日本維新の会と東京と大阪で候補者をすみ分ける選挙協力で合意。混乱拡大は必至で、前原氏は対応に苦慮している。
会議には前原氏のほか、党執行部から大島敦幹事長らが参加。地方幹部に合流の決定を説明し、理解を求めた。出席者からは、希望に合流すれば確実に公認が得られるのかを不安視する声が相次いだ。
前原氏は公認問題に関し「一両日中にしっかりと方向性を出したい。一刻も早く、不安を解消するため、公認候補を発表する手順を取らねばならない」と強調した。「安倍政権をストップさせるのが野党第一党の責務。民進党独自の力で乗り越えられる状況ならば、こういった選択肢はなかった」と訴えた。「もう一度、政権交代可能な二大政党制をつくりたい」とも語った。
民進党の赤松広隆元衆院副議長は、名古屋市内で選挙の対応に関して合流、無所属、残留を挙げた上で「新しい政党というのは一つの選択肢として置いておかないといけない」と記者団に語った。
辻元氏は「希望の党には行かない」と記者団に明言。阿部知子副代表も「(希望とは)組めない」と強調した。最大の支持組織である連合幹部は「小池氏の手法は言語道断だ」と反発した。
希望の党の若狭勝前衆院議員は三十日、五十人を超える規模の衆院選第一次公認を十月二日に発表すると説明した。一次公認には、合流する民進党出身者は含まれず、民進党前職がいる一部の選挙区に希望の独自候補を擁立していると明らかにした。都内で記者団に語った。一方、前原氏は二日の公認発表に関し「そんなことは決まっていない」と述べた。
公認問題は、民進党の玄葉光一郎総合選挙対策本部長代行が若狭氏と協議を続けている。
民進党の地方組織幹部を集めた会議で、あいさつする前原代表=30日午後、東京・永田町の党本部で |
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