愛媛県今治市の松山刑務所大井造船作業場から逃走した受刑者の平尾龍磨容疑者(27)が22日ぶりに広島市で逮捕された事件で、平尾容疑者が一時潜伏していたとみられる向島(広島県尾道市)の家屋にカップ麺やパンなどの食料が置いてあったことが、所有者の女性(70)=奈良県在住=への取材で分かった。電気や水道が通っており、テレビが設置されていたことも判明。愛媛、広島両県警は、平尾容疑者が島での拠点にしていた可能性があるとみて追及する。
家屋は木造瓦ぶき2階建て。島北部の岩屋山の南側斜面に沿って並ぶ住宅の中にあり、雑木林に面している。
女性の夫(74)は広島県内の別の島出身。定年後に農作業をするため、十数年前に当時空き家だったこの家屋を購入した。その後にリフォームし、現在は維持管理のため、2~3カ月に1度の割合で訪れていたという。
4月は平尾容疑者が逃走する直前まで夫婦で滞在。保存ができるカップ麺やそうめんのほか、冷蔵庫の中にはパンも入れていた。玄関などは施錠していたが、1階風呂場の窓は閉めず、網戸にしていたという。
女性によると、平尾容疑者の身柄が確保されないことに不安になり、広島県警に連絡。家屋の様子を見に行ってもらったが、「異常はない」との返答だった。その後、県警から改めて連絡があり「平尾容疑者が隠れていた可能性がある」と伝えられたという。
捜査関係者によると両県警は、この民家が潜伏先となっている可能性が高いとみて張り込み捜査などをしていたが、既に平尾容疑者は脱出した後だったとみられる。女性は「大型連休明けに現地に行き、状況を確認したい」と語った。【熊谷仁志、李英浩】
https://mainichi.jp/articles/20180502/k00/00m/040/141000c
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