2018年6月20日水曜日

練炭自殺装い弟殺害の疑い、女性社長を逮捕

堺市の住宅で3月、練炭自殺を装って弟を殺害したとして、大阪府警は20日、姉で建設会社社長の足立朱美容疑者(44)(堺市南区)を殺人容疑で逮捕した。弟は当時自殺とみられたが、遺体から足立容疑者が処方を受けた睡眠薬と同じ成分が検出された。2人は会社経営を巡ってトラブルになっており、府警は、足立容疑者が弟を睡眠薬で眠らせ、練炭を燃やして殺害したとみて調べる。

足立容疑者の父親(67)も1月、低血糖状態で救急搬送されて意識不明になっており、経緯も捜査する。

発表では、足立容疑者は3月27日午後、堺市中区にある実家のトイレに、弟で別の建築会社を経営する聖光(まさみつ)さん(40)(堺市南区)を運び、練炭を燃やすなどして一酸化炭素中毒に陥らせ、殺害した疑い。「やっていません」などと容疑を否認しているという。

足立朱美容疑者

府警によると、実家には当時、2人と母親がいた。聖光さんの妻が、足立容疑者から「弟の姿が見えない」と連絡を受け、実家を訪ねたところ、トイレで倒れている聖光さんを発見。聖光さんは病院へ運ばれたが、死亡が確認された。

トイレには、燃えた練炭が入った鍋が置かれ、ドアの隙間は接着剤で埋められていた。別の部屋に印字された遺書らしきメモがあり、府警は自殺とみて司法解剖を行わなかった。足立容疑者は「仮眠した後、遺書を見つけたので弟の妻を呼んだ」と説明していた。

その後、府警が、不審に思った妻から相談を受けたことなどから、病院に保管されていた検体を調べたところ、聖光さんが普段は服用していない睡眠薬が検出された。

トイレ内には、練炭に火をつけるライターなどはなく、妻が死亡3時間前に聖光さんと電話で話した時に異変もなかったことから、府警は、練炭自殺に偽装されたとみて捜査。5月、足立容疑者の関係先を捜索し、押収した睡眠薬を鑑定したところ成分が一致した。

捜査関係者らによると、足立容疑者と聖光さんは、父親の会社の債務を巡ってもめていたという。

人気連載

Let's block ads! (Why?)

https://toyokeizai.net/articles/-/226136

0 件のコメント:

コメントを投稿