2018年6月29日金曜日

射殺容疑者、校舎に2発発射 児童410人授業中

警備員の中村信一さんが付近で犠牲になった富山市立奥田小学校の正門で手を合わせる男性=富山市で2018年6月28日午後3時23分、平川義之撮影

 富山市の交番で、警部補が刺殺されて拳銃を奪われ、近隣の市立奥田小学校にいた警備員が射殺された事件で、学校の校舎内2カ所で銃弾が発見されていたことが28日、県警への取材で明らかになった。倒れた警備員の近くでも1発が見つかり、殺人未遂容疑で逮捕された元自衛官でアルバイト店員の島津慧大(けいた)容疑者(21)の体内からも銃弾1発が摘出されており、学校周辺で確認された銃弾は計4発になる。当時、約410人の児童が授業中で、県警からの連絡を受け、体育館に避難。児童らは無事だった。

 県警によると、今回の事件で発射された銃弾は、島津容疑者が奥田交番勤務の稲泉健一警部補(46)から奪った拳銃の5発に加え、駆け付けた警官2人が島津容疑者に向けて発射した2発の計7発。島津容疑者が奪った拳銃の5発のうち3発は、小学校正門にほど近い(1)校舎の東側にあるプレハブ廊下の床(2)同廊下を貫通した先にある旧保健室(現在は使用していない)の天井(3)警備員が倒れていた場所付近--からそれぞれ見つかった。

 島津容疑者は26日午後2時ごろ、交番で稲泉警部補を襲った。同2時7分、交番の相談員が110番。学校側によると、5時間目の途中の同10分ごろには県警から「児童の下校を見合わせて」と連絡を受け、速やかに下校見合わせを決定。戸締まりと児童の避難の準備を始めた。

 捜査関係者によると、島津容疑者は、正門付近で校舎に向けて2発を発射したとみられる。その後、警備員の中村信一さん(68)を射殺。同25分ごろ、駆け付けた警官に撃たれ、現行犯逮捕された。【森野俊、青山郁子、山崎征克】

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https://mainichi.jp/articles/20180629/ddm/041/040/134000c

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