富山市の奥田交番で警察官が刺殺されて拳銃を奪われ、発砲された小学校の警備員が死亡した事件で、逮捕された元自衛官島津慧大容疑者(21)が事件当時、おのや山刀など少なくとも4本の刃物を所持していたことが27日、捜査関係者への取材で分かった。
富山県警によると、島津容疑者は逮捕の際に腹を銃撃され、重体だが意識は戻ったという。計画的で強い殺意があったとみて、回復を待ち動機など全容解明を進める。警察官が手を1発撃たれていたことも新たに判明した。
県警は27日、同県立山町の島津容疑者の自宅を、警察官に対する強盗殺人容疑などで家宅捜索。自室などから複数のモデルガンを押収した。
島津容疑者は26日午後2時すぎ、交番裏手のドア付近で所長の稲泉健一警部補(46)を刃物で刺して殺害、拳銃を奪った。その後、近くにある市立奥田小学校の正門付近で警備員中村信一さん(68)に発砲した。
捜査関係者によると、交番の裏には血の付いたナイフが落ちていた。中村さんが撃たれ警察官が駆け付けた時、島津容疑者は別のナイフとおのを持ち、背負っていたリュックにも全長約50センチの山刀やはさみなどが入っていた。
司法解剖の結果、稲泉警部補の頭や腹には三十数カ所の刺し傷や切り傷があり、深さ約13センチに達する傷もあった。左手のひらに貫通銃創があった。
奪われた拳銃で射殺された中村さんは、弾が右頬から後頭部に貫通していた。県警は当初、左肩負傷と発表したが、負傷は認められなかった。
2人はそれぞれ1発ずつ被弾。拳銃は倒れた中村さんの近くで見つかり、装填(そうてん)された5発全弾がなくなっていた。(2018/06/27-20:24)
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