すさまじい風が住宅の屋根を吹き飛ばし、次々と樹木をなぎ倒した。29日午後、滋賀県米原市で発生した竜巻とみられる突風。通過した町の電線は垂れ下がり、ガラスや瓦などが散乱。平穏な田園の風景は一変し、住民らは雷雨の中で修繕作業に追われた。
米原市朝日の県立伊吹高では午後1時45分ごろに突風が吹いた。渡辺敦事務長は「グラウンドのちょうど真上で竜巻が発生し、渦を巻きながら高さ約30メートルの逆円すい形に発達した」と話し、5分ほど校舎敷地内にとどまったという。
期末テストでほとんどの生徒は下校。教諭らは急いで窓を閉めたが、2~4階の窓ガラスが5枚ほど割れる被害が出た。渡辺事務長は「すさまじい風だった。高さを維持したまま進んでいった」と振り返り、近くに住む市嘱託職員、矢野友子さん(62)も「ものすごい風圧で窓を閉められなかった。空からスズメが落ちてきたり、物が飛び交っていたりして恐ろしかった」と話した。
「辺りが突然真っ暗になり、家がドンと揺れた」と語ったのは同市北方の女性(20)。外を見ると洗濯物と郵便受けがなくなっていた。
別の男性(64)によると、突風が徐々に大きくなり、竜巻のように変化。自宅の2階から見ていた主婦(61)は「蔵の屋根が持ち上げられて飛ばされた」と驚いた様子だった。
同市夫馬の県立「きゃんせの森」では多くの樹木がなぎ倒された。管理する森林組合の女性職員は「台風みたいで、車も飛ばされそうなくらいすごかった。こういう経験は初めて」と話した。
https://www.sankei.com/west/news/180629/wst1806290087-n1.html
0 件のコメント:
コメントを投稿