学校法人「森友学園」を巡る一連の問題で、大阪地検特捜部は、前国税庁長官の佐川宣寿氏(60)や財務省職員らを不起訴処分にした。問題の発覚から1年4カ月。検察の捜査は終わったが、国有地の大幅な値引きや決裁文書改ざんの背景に、安倍晋三首相らへの忖度(そんたく)があったかどうかなど、多くの疑惑は未解明のままだ。財務省は佐川氏らを処分し、幕引きを図る構えだが、与党からも麻生太郎財務相への責任追及の声が上がる。
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学校法人「森友学園」を巡る一連の問題で、大阪地検特捜部は、前国税庁長官の佐川宣寿氏(60)や財務省職員らを不起訴処分にした。問題の発覚から1年4カ月。検察の捜査は終わったが、国有地の大幅な値引きや決裁文書改ざんの背景に、安倍晋三首相らへの忖度(そんたく)があったかどうかなど、多くの疑惑は未解明のままだ。財務省は佐川氏らを処分し、幕引きを図る構えだが、与党からも麻生太郎財務相への責任追及の声が上がる。
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東日本大震災の津波で犠牲になった宮城県東松島市立野蒜(のびる)小学校の女子児童(当時9)の遺族が市に損害賠償を求めた訴訟で、最高裁第二小法廷(山本庸幸裁判長)は市の上告を退ける決定をした。30日付。地震発生後、同級生の保護者に児童を引き渡した学校側の過失を認め、市に約2660万円の賠償を命じた一、二審判決が確定した。
震災の津波を巡る訴訟で、自治体を訴えた遺族側の勝訴が最高裁で確定するのは初めてとみられる。
一、二審判決によると、児童は地震発生後、指定避難場所だった学校の体育館に避難したが、同級生の父が児童宅まで送ると申し出たため、担任教諭が校長の指示に基づいて引き渡した。児童は、海から約1・3キロ離れていた学校から、海から約700メートルの自宅に戻り、津波に巻き込まれて死亡した。一審・仙台地裁は、児童が帰宅するには津波の浸水想定域を通らなければならなかったと指摘。校長が津波の危険性を予見できたのに安全確認を怠ったとして、過失を認定。二審・仙台高裁も「学校で保護を続ける義務に違反した」などとして、一審判決を支持した。上告審で市側は「津波が児童宅まで到達するとは予測できなかった」などとして過失はないと主張したが、第二小法廷はこの点について判断を示さずに上告を棄却した。
第二小法廷は、同じ体育館に避…
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学校法人「加計(かけ)学園」の獣医学部新設をめぐり、安倍晋三首相が加計孝太郎理事長に面会したとする愛媛県新文書の記載内容は誤った情報だったと学園が発表したことについて、学園の渡辺良人(よしひと)事務局長は31日、「3年前のことではっきり覚えていないが、県と今治市に報告に訪れたメンバーを考えると、(面会をしたと)言うのは自分しかいない」と語った。
面会で安倍首相が「新しい獣医大学の考えはいいね」と発言したとの記載については、「自分が言ったことになるが、そこまで覚えてない」と述べた。謝罪に訪れた今治市役所で記者団の質問に答えた。
渡辺氏は、平成27年2月に首相と加計氏が面会したという市への報告は誤りだったとして、「多大な迷惑を掛け、誠に申し訳ない」と越智(おち)博副市長に謝罪。市に先立ち、県庁を訪れ陳謝していた。
菅(かん)良二市長は出張で不在。応対した越智副市長は「これまで一緒に取り組んできた私たちにとって大変遺憾で残念」と述べた。
面会したと報告した理由について、渡辺氏は「十数年来温めてきた獣医学部を何とか形にしたいという気持ちで言ったと思う。個人の判断で、理事長からの指示は全くない」と強調。加計氏に「勇み足で不適切な報告をした」と謝罪したとし、加計氏から「紛らわしいことは言うもんじゃない」と叱責(しっせき)されたという。
http://www.sankei.com/west/news/180531/wst1805310099-n1.html
新潟県警は31日、同県阿賀野市の五頭連峰の山中で29日に見つかった2人の遺体の身元について、5日に登山へ出掛けて遭難した新潟市北区、会社員渋谷甲哉さん(37)と小学1年の長男空君(6)だったことを歯型などから確認したと発表した。
県警によると、司法解剖の結果、死因はいずれも低体温症とみられる。2人に目立った外傷はなく、渋谷さんの上に空君が重なるように倒れていたという。近くの地面にはバッグ二つと空君の野球帽が落ちていた。
2人の遺体は29日午前、入山届が出ていた松平山(954メートル)の山頂から南西に約1・7キロの斜面で見つかった。
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北海道・利尻島の利尻富士町の海岸で5月30日、ヒグマとみられる足跡が見つかった。島にヒグマは生息していないとされ、出没は明治時代に対岸から泳ぎ着いたヒグマが捕獲されて以来106年ぶりという。町は島民や観光客らに注意を呼び掛けている。
道警稚内署によると、足跡は島の南岸の同町沼浦地区の砂浜で住民が見つけた。長さ約25センチ、幅約20センチで複数あった。足跡を分析した道立総合研究機構によると、6~7歳以上のオスの成獣とみられる。専門家は対岸から泳いで渡ってきたとみている。町などによると、この時期のヒグマは繁殖期で、メスを探しにきた可能性もあるという。
同町には1912(明治45)年5月、対岸から泳ぎ着いたオスのヒグマが捕獲されたとの記録がある。同地区から対岸の稚内市までは最短でも約20キロある。
31日には島北部の旧登山道付近でヒグマのものとみられるふんが見つかったが、今のところヒグマの目撃情報はない。町は看板を設置し、パトロールや通学児童の見守りなどを行うとともに、ホテルやフェリー会社を通じて観光客にも注意を呼び掛けている。【金子栄次】
https://mainichi.jp/articles/20180601/k00/00m/040/073000c岡山県津山市で2004年9月、小学3年の筒塩侑子(つつしお・ゆきこ)さん(当時9歳)が殺害された事件で、殺人容疑で逮捕された勝田州彦(くにひこ)容疑者(39)が、「苦しむ姿を見たくて首を絞めた」と供述していることが捜査関係者への取材で分かった。県警は女児に危害を加えることが事件の動機だったとみて、勝田容疑者を追及する。
捜査関係者らによると、勝田容疑者は当時、兵庫県加古川市に在住。事件当日は車に乗って鳥取砂丘(鳥取市)へ1人で向かう途中、津山市に立ち寄ったといい、「車を止めて現場近くを歩いていたら侑子さんを見つけ、かわいい子なので後をつけた」などと説明しているという。
侑子さんの家に侵入した経緯については「帰宅した侑子さんに玄関で時間を尋ね、時計を見に行った侑子さんを追って中に入った」などと供述。「首を絞めたら顔色が悪くなり、怖くなって玄関から逃げた」とも話しているという。
勝田容疑者は15年に兵庫県姫路市で通りかかった女子中学生の腹をナイフで刺した殺人未遂罪で懲役10年の判決が確定し、服役していた。この事件について1審判決は「少女の腹部を刺してシャツが血で染まるのを見たいという特異な性癖に基づいている」と指摘した。
捜査関係者によると勝田容疑者は「今回の事件後にも県内を複数回訪れ、女児に声をかけ、体を触ったことがある」と供述。岡山県警はこうした性癖が侑子さんの殺害につながった可能性があるとみている。
一方、事件後に侑子さんの自宅から刃物が持ち出された形跡がないことも分かった。勝田容疑者は首を絞めたことを認める一方、「刃物は最初から持っていない」などと刺したことについては否認。凶器は現在も見つかっていないが、県警は女児を襲うため、あらかじめ準備していたとみている。
県警は31日、勝田容疑者を送検した。【益川量平、戸田紗友莉】
http://mainichi.jp/articles/20180601/k00/00m/040/052000c 新潟県阿賀野市の五頭連峰で見つかった2人の遺体について、新潟県警阿賀野署は31日、松平山(標高954メートル)に向かったまま遭難した新潟市北区の会社員渋谷甲哉さん(37)と長男で小学1年の空君(6)と判明したと発表した。
同署によると、2人の遺体に致命傷となるような外傷は見られなかった。司法解剖の結果、死因は低体温症の疑いがあることが分かった。
渋谷さん父子は5日、日帰りの予定で松平山に向かった。同日夕、家族に「道に迷ったのでビバーク(野営)する」と電話があり、翌6日朝の連絡を最後に行方が分からなくなった。県警航空隊のヘリコプターが29日午前11時20分ごろ、五頭連峰のコクラ沢付近で倒れている2人を発見した。(2018/05/31-17:38)
新潟県警阿賀野署は31日、同県阿賀野市の五頭(ごず)連峰の山中で29日に発見された2人の遺体が、新潟市北区の会社員、渋谷甲哉さん(37)と長男で小学1年、空君(6)と判明したと発表した。死因は低体温症とみられる。
県警によると、親子は5月5日に登山に出掛け、同日午後に「道に迷ったのでビバークする」と渋谷さんの父親に連絡。翌6日朝「下山する」との電話を最後に連絡が途絶えていた。
遺体が見つかったのは松平山(954メートル)の山頂から直線距離で南西に約1.7キロの斜面。阿賀野署によると、2人は折り重なるようにうつぶせの状態で見つかっており、甲哉さんの背中に覆いかぶさるようにして空君が倒れていたという。
遺体の近くからは、金物の食器が入ったウエストバッグ、財布やスマートフォンなどが入ったボディーバッグのほか、空さんのものとみられる帽子も見つかった。バッグの中に食料品は入っていなかった。
同署は、2人は松平山から隣の五頭山(912メートル)へ向かう途中に何らかの原因で登山道から外れ、遭難した可能性が高いとみている。
https://www.sankei.com/affairs/news/180531/afr1805310023-n1.html森友学園を巡る決裁文書の改ざんなどの問題で告発されていた財務省の佐川宣寿前理財局長らが31日、不起訴となった。刑事責任を問わないという捜査当局の判断が示されたことを受け、財務省は来週初めに処分を発表する。
麻生財務相は、記者団に「文書の改ざんが一番の問題」とし、「関与した職員への処分を週明け早々に取りまとめる」との方針を示した。また再発防止に取り組み、「信頼回復に努めてまいりたい」と述べた。会見はNHKが放映した。
NHKの報道によると、大阪地検特捜部は虚偽公文書作成などの疑いで佐川前理財局長らを捜査したが、刑事責任を問うのは難しいと判断し、不起訴とした。また鑑定価格から値引きして森友学園側に国有地を売却したという背任容疑で告発されていた当時の財務省幹部らについても不起訴にした。
財務省は、森友学園との国有地取引の際に財務省が作成した文書を佐川氏の国会答弁に合わせて改ざんしたと認め、原因究明を進めていた。佐川氏は国税庁長官を辞職し、国有財産行政に関する信頼を損なったとして減給20%、3カ月の懲戒処分を受けたが、財務省は調査結果次第では追加で懲戒処分を下すとしていた。
菅義偉官房長官は会見で、麻生財務相の指揮のもとで徹底した調査を行った上で、「二度とこのようなことが起こらないよう再発防止をしっかり進めてほしい」と述べた。
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2018-05-31/P9KZY26JTSEC01学校法人「森友学園」への国有地売却に関する決裁文書改ざんで大阪地検特捜部は31日、虚偽公文書作成容疑などで告発された当時の財務省理財局長の佐川宣寿前国税庁長官らを不起訴とした。売却価格が8億円余り値引きされた取引を巡る背任容疑についても、財務省近畿財務局の担当者らを不起訴とした。
昨年2月に発覚した森友学園問題は、国の関係者の刑事責任が問われない形で区切りを迎えた。官僚が安倍政権に忖度した疑惑が解明されたとは言えず、告発した市民団体などは検察審査会に審査を申し立てるとみられる。
【共同通信】
北海道北部の離島、利尻島でヒグマのものとみられる足跡と糞(ふん)が見つかり、人を襲う恐れがあるとして道警や自治体が注意を呼びかけている。利尻島にはヒグマは生息していないとされ、ヒグマだとすれば本島から泳いで渡ったことになる。
30日午後0時50分ごろ、北海道利尻富士町鬼脇沼浦の砂浜にヒグマとみられる足跡があるのを通りかかった男性が見つけ、稚内署鴛泊(おしどまり)駐在所に届け出た。足跡は長さ約25センチ、幅約20センチで、複数見つかった。
また利尻富士町によると、現場から10キロ以上離れた鴛泊地区で28日に見つかった動物の糞を北海道大の研究者が調べたところ、ヒグマの糞の可能性があるという。
利尻島と対岸の北海道本島は最短距離で約19キロ。利尻富士町によると、明治45(1912)年5月24日、対岸から利尻島までヒグマが泳いで渡った直後に町民がおので駆除したという記録がある。
町総務課の松谷大輝課長補佐は「北海道本島から地理的に隔絶された利尻島には熊、鹿、ヘビはいないと言われてきたが…」と困惑している。
https://www.sankei.com/affairs/news/180531/afr1805310026-n1.html学校法人森友学園(大阪市)をめぐる一連の問題で、大阪地検特捜部は31日、国有地の大幅値引き売却に対する背任や決裁文書を改ざんした虚偽有印公文書作成などの容疑について、財務省理財局長だった佐川宣寿(のぶひさ)氏(60)ら関係者全員を不起訴処分とした。
財務省は、国有地の大幅な値引き売却が明るみに出た2017年2月以降、取引に関する14件の決裁文書を改ざんしたと認め、佐川氏の国会答弁との整合性をとることなどが目的だったと説明している。佐川氏は答弁で、学園の特別扱いなどを否定。決裁文書からは安倍晋三首相の妻昭恵氏や政治家の名前、「本件の特殊性」との文言などが削除された。
一方、大阪府豊中市の国有地(8770平方メートル)は16年6月、地中ごみの撤去費8億1900万円などが更地の鑑定価格から差し引かれ、小学校用地として1億3400万円で学園に売却された。不当な値引きで故意に国に損害を与えたとする背任容疑で、売却交渉時の理財局長・迫田英典氏(58)ら当時の財務省職員らが告発されていた。
学園との交渉記録を廃棄したとする公用文書等毀棄(きき)や証拠隠滅などの容疑でも当時の同省幹部らは告発されていた。
告発していた市民団体などは今回の不起訴処分を受け、検察審査会に審査を申し立てるとみられる。
https://www.asahi.com/articles/ASL5W4J2JL5WPTIL002.html新潟県警は31日、同県阿賀野市の五頭連峰の山中で29日に見つかった2人の遺体の身元を、5日に登山に出掛けて遭難した新潟市北区、会社員渋谷甲哉さん(37)と小学1年の長男空君(6)と確認したと発表した。
県警によると、2人の遺体は29日午前、入山届が出ていた松平山(954メートル)の山頂から南西に約1・7キロの斜面で見つかった。服装などから、渋谷さん親子とみて身元の確認を進めていた。
親子は入山後の5日午後8時すぎ、「道に迷ったのでビバークする」と渋谷さんの父親に連絡。翌6日朝には「下山する」と伝えたが、その後連絡が途絶えていた。
【共同通信】
学校法人「森友学園」(大阪市)への国有地売却を巡る一連の問題で、大阪地検特捜部は31日、前国税庁長官の佐川宣寿氏(60)や財務省職員らを不起訴処分にしたと発表した。決裁文書を改ざんした虚偽公文書作成や、国有地を不当に安く売却したとする背任容疑などで告発状が出されていたが、特捜部は佐川氏らの刑事責任は問えないと判断した。
財務省は今年3月、国有地の取引に関する決裁文書14件が昨年2~4月に、同省理財局の主導で改ざんされていたと発表。元々の文書には学園との価格交渉に加え、安倍晋三首相の妻昭恵氏や複数の政治家の名前も記されていたが、交渉経緯などとともに削除された。佐川氏は「(改ざんは)事前に部下から報告があり、了承した」などと関与を認めているという。
当時の理財局長だった佐川氏が「価格交渉はしていない」などと国会で答弁した内容に合わせるため、改ざんが行われたとみられる。虚偽公文書作成罪は、権限を持つ者が文書の趣旨を大幅に変えることが成立の要件となるが、契約金額や方法などの根幹部分に変更がないため、特捜部は不起訴にしたとみられる。
一方、国有地売却を巡る問題は昨年2月に発覚。学園が国有地で小学校建設中に「地中からごみが見つかった」と主張し、国が約8億円を値引きした経緯が問われた。佐川氏以外の理財局や近畿財務局の職員らが、小学校の名誉校長だった昭恵氏らに配慮し、自らの保身や学園の利益を図る目的で過大に値引きしたとして背任容疑で告発された。
しかし特捜部は、学園がごみによる開校の遅れを理由に国に損害賠償を求める意向を伝えていたことや、国に賠償請求できない特約が売買契約に盛り込まれていた点を重視。値引きの背景に、ごみ処理を巡るトラブルや賠償請求を避ける意図があったとし、国に損害を与える目的はなかったと判断したとみられる。
学園との交渉記録を廃棄したとする証拠隠滅や公用文書毀棄(きき)容疑でも告発があったが、改ざん前の一部の文書が残っていることなどから、特捜部は一括で不起訴とした。【宮嶋梓帆、高嶋将之】
https://mainichi.jp/articles/20180531/k00/00e/040/331000c岡山県津山市で2004年9月、小学3年の筒塩侑子(つつしおゆきこ)さん(当時9歳)が殺害された事件で、県警は30日、別の殺人未遂事件で岡山刑務所に服役していた勝田州彦(くにひこ)容疑者(39)を殺人の疑いで逮捕した。関係者によると、勝田容疑者は「侑子さんを見て、かわいい子だと思って後をつけた。玄関から家に侵入し、首を絞めた」と話しているといい、県警は勝田容疑者の事件当日の足取りを調べるとともに、侑子さんを襲った経緯などを詳しく調べている。
逮捕容疑は、04年9月3日午後3時15分ごろから35分ごろにかけて、津山市総社の侑子さんの自宅に侵入。侑子さんの首を絞めた上、刃物で胸や腹を複数回刺して侑子さんを殺害したとしている。
捜査関係者らによると、2人に面識はなく、勝田容疑者は自分の車で1人で津山に来て、たまたま下校中の侑子さんを見かけ、尾行して帰宅したところを襲ったとみられる。玄関から侵入し、逃走したと話しているという。県警によると事件当時、玄関は無施錠で、室内が物色された形跡は見当たらなかった。侑子さんの着衣に乱れはなかったという。
調べに勝田容疑者は「首は絞めたが、刃物で刺してはいない」などと殺意を否認。関係者によると、「刃物は持って行っておらず、刺してもいない。首を絞めた後も侑子さんは生きていた」と話しているという。
事件を巡っては犯人に結びつく有力な物証や目撃証言がなかったことから捜査が長期化。県警によると、捜査範囲を広げ、児童や生徒が襲われる手口の事件を調べていく過程で勝田容疑者が浮上した。
30日に記者会見した笹岡正昭・捜査1課長は「物証が少ない事件。捜査員が一つ一つ漏らさず足を運んで捜査してくれたことが逮捕につながった」と述べた。ただ、発生から14年近くがかかったことについては「遺族に心労をかけた」と謝罪。初動に大きなミスがあったとは考えていないとした上で、「捜査を長引かせてしまい、警察にも何らかの責任はある。検証して今後の捜査に生かす」と語った。【益川量平、戸田紗友莉】
https://mainichi.jp/articles/20180531/k00/00m/040/113000c29日午後9時20分ごろ、長崎県佐世保市松原町の県営住宅・泉福寺団地敷地内で、住民から「外で大きな音がした。人が倒れている」と110番があった。県警佐世保署によると、高齢男性3人が倒れているのが見つかり、いずれも死亡が確認された。県警は転落したとみて状況を調べている。
佐世保署によると、2人は団地の建物2棟の間に倒れ、もう1人は少し離れた場所で見つかった。
現場はJR佐世保駅の北約5キロ。
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30日
17時55分
5分31秒
2004年、岡山県津山市で9歳の筒塩侑子さんが殺害された事件で、別の事件で服役していた39歳の男が殺人の疑いで逮捕されました。事件から14年たっての急展開です。
手話を交えながら、懸命に歌を歌う少女。2004年9月に9歳で命を奪われた筒塩侑子さん。このクラス会の様子が撮影されてから、わずか半年後。侑子さんは岡山県津山市の自宅で胸などを刺され殺害されました。あの日から14年。
「午前9時半、勝田容疑者を乗せた車が収監されていた岡山刑務所を出発していきます」(記者)
未解決だった事件は30日、急展開。別の殺人未遂事件で逮捕・起訴され、刑務所で服役していた勝田州彦容疑者(39)が、筒塩さんを殺害した疑いで逮捕されました。30日朝行われた警察の会見。
「職業無職、勝田州彦39歳を殺人容疑で通常逮捕しました」(岡山県警の会見)
警察は、不審者の洗い出しなど現場をくまなく捜査してきたと説明しましたが、逮捕の決め手となったのは・・・
「類似の手口の事件を精査しましたところ、勝田が容疑者として浮上するに至った」(岡山県警の会見)
類似の手口による事件とは一体。実は勝田容疑者は、幼い女の子や女子生徒ばかりを狙う事件を度々起こしていました。侑子さんが殺害される4年前の2000年。勝田容疑者は10歳前後の複数の女児に対し、腹を殴ったり、下着の中に手を入れたりした暴行と強制わいせつの容疑で逮捕されていました。
2009年には兵庫県姫路市で小学1年生の女児を殴打。女児は肝臓から出血する重傷を負いました。この事件で懲役4年の実刑判決を受けた勝田容疑者。服役し、出所したあとも、“凶行”はエスカレートしていきます。
勝田容疑者は2015年、当時14歳だった中学3年生の女子生徒の胸や腹などを突然、ナイフで複数回刺すという殺人未遂事件を起こしたのです。勝田容疑者は、面識がなかった女子生徒の顔を確認、好みと判断したあと、15分も追いかけ回し、狭い路地に先回りして待ち伏せたうえ、犯行に及んでいました。のちの裁判で明らかになった動機は、驚くべきものでした。
「少女の腹部を刺して、シャツが血で染まるのを見たいという特異な性癖に基づき、女子中学生を無差別に狙いナイフで刺した」(裁判官)
勝田容疑者は殺人未遂の罪で懲役10年の実刑判決を受けました。未成年の女性ばかりを標的にした事件。侑子さん殺害事件の前後に繰り返された事件が勝田容疑者浮上のきっかけとなったのでしょうか。
「専従捜査員が同種の犯罪を、一つの県から他の県に広げたり、警察署を他の署に広げて、同種の犯罪で捜査する。性的な犯罪だったら性的な犯罪。子どもに対する犯罪なら子どもに対する犯罪。同種の犯罪を広げて捜査する」(元兵庫県警刑事 飛松五男氏)
さらに、「刑務所で服役している別の事件の犯人などにも捜査範囲を広げることがある」といいます。
「どうか皆様、わずか9歳で非道な刃に散った侑子の思い出を、いつまでも忘れないでいただけるなら、幸いです」(告別式 2004年9月 侑子さんの父 筒塩勝義さん)
告別式で涙ながらに侑子さんへの思いを話した父の勝義さん。容疑者逮捕の一報を受け、コメントを発表しました。
「犯人が捕まらないまま14年近くが経過してきたわけですが・・・侑子のことを考えなかったことはありません」(侑子さんの親族)
卑劣な犯行の動機は何だったのか。
「刃物で刺したというところ以外は、僕がやったことに間違いありません」
取り調べに対し、勝田容疑者は、侑子さんの首を絞めたことは認めているということですが、殺害や刃物で刺したことは否認しています。
「14年という期間がかかったことは、被害者や遺族に申し訳なく思います」(警察幹部)
逮捕発表の会見でこのように述べた捜査幹部。警察は30日朝、勝田容疑者の自宅を捜索していて、全容解明を急ぐ方針です。
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長崎・佐世保、死亡は団地住民か 男性2人と連絡取れず
[2018/05/30]
長崎県佐世保市松原町で29日夜に70代とみられる男性3人が敷地内で死亡した県営住宅・泉福寺団地で、現場の1棟に住む男性の少なくとも2人と連絡が取れなくなっていることが30日、捜査関係者への取材で分かった。県警は、この2人が死亡した男性の可能性もあるとみて慎重に身元確認を進める。
佐世保署によると、3人のうち2人は6階建てと12階建ての2棟の間に倒れ、1人は数メートルほど離れた場所で見つかった。3人とも12階建ての棟から落ちて、死亡したとみられる。屋上は施錠され、鍵がないと立ち入れなかったという。
3人に身元確認につながる所持品はなかった。
長崎県佐世保市松原町で29日夜に70代とみられる男性3人が敷地内で死亡した県営住宅・泉福寺団地で、現場の1棟に住む男性の少なくとも2人と連絡が取れなくなっていることが30日、捜査関係者への取材で分かった。県警は、この2人が死亡した男性の可能性もあるとみて慎重に身元確認を進める。
佐世保署によると、3人のうち2人は6階建てと12階建ての2棟の間に倒れ、1人は数メートルほど離れた場所で見つかった。3人とも12階建ての棟から落ちて、死亡したとみられる。屋上は施錠され、鍵がないと立ち入れなかったという。
3人に身元確認につながる所持品はなかった。
https://www.nishinippon.co.jp/nnp/national/article/42068630日
17時17分
0分48秒
29日午後9時半ごろ、長崎県佐世保市の県営住宅の敷地内で、70歳前後とみられる男性3人が倒れて死亡しているのが見つかりました。近所の人によりますと、このうち2人は、県営住宅に住む兄弟ではないかということです。
「(お兄さんは)目が見えていないようだった。よくしゃべる人ではなかった」(亡くなったとみられる兄弟を知る人)
「(兄弟は)仲が良かった。ただ(お兄さんは)視力が落ちていくのが悲しいということは言っていた」
警察によりますと、3人は12階建ての最上階から転落した可能性が高いということで、警察は3人の身元の特定を急ぐとともに、転落の原因を調べています。