8日に行われたテニスの全米オープン女子シングル決勝で大坂なおみ(日清食品)は、セリーナ・ウィリアムズ(米国)に勝ち、初制覇を果たした。四大大会シングルスでは男女を通じて日本勢初。試合後に行われた大坂の記者会見の主な一問一答は以下の通り。
――優勝は夢のようか。
「今は全米女王とは全く感じていない。ものすごくたくさんの記者がいることを除けば、いつもの試合が終わった感じ。でも、試合が終わって握手をするためにネットの近くまでいったら、セリーナがいたからすごいことだと思った」
――セリーナが主審ともめて、会場が騒然としたけれど、この状況は大変だったか。
「背中を向けてたからよくわからなかった。何が起きていたかは全く知らない。観客が騒がしくて何を言っているのかも聞こえなかった。セリーナは偉大な選手だから、いつ逆転されるかわからない。とにかく試合に集中していた」
「たぶん初めての四大大会だから、観客を完全にシャットアウトできたんだと思う。緊張やほかのことに自分が負けてはいけないと思っていた。テニスをするためにここにいるのだから、テニスに集中すべきだと考えた」
――セリーナに憧れていた。決勝での態度を見てもそれは変わらないか。
「コートで何が起きたかは知らないといったでしょう。私の好きなセリーナは変わらない。試合後、ネットのところで抱きしめてくれたし、表彰台ではとても優しく接してくれた」
――なぜ試合後のインタビューで観客に謝ったのか。
「セリーナが24回目の四大大会優勝をしたかったのは知っていた。観客もみんな知っていたと思う。街中のあちこちで宣伝があったから。でも、コートに立ったら、私は別人。セリーナのファンでなくなって、テニス選手になる。(ここから涙目になり)でも、試合後に抱きしめてくれたとき、子供時代に戻った気分だった」
「小学校3年生のとき、セリーナに関するリポートをつくって、彼女のようになりたいと思っていた。今もリポートはとっておいてある」
――セリーナに対して力で押し切れたと思うか。
「彼女と試合をするときは、強靱(きょうじん)な意志を持たないといけない。いつ挽回してくるかわからないし、チャンスがあれば決めにいかなければいけない。第2セットで最初にサービスゲームをブレークされたとき、観客のセリーナへの声援がものすごく大きくなった。セリーナの元気が出てしまうし、とても危険な状況だと思った。すぐにブレークバックしなければと思った(そしてすぐにブレークバック)。全体的にきょうはサーブがよかった。セリーナはリターンの名手だけれど、私のサーブがいいところに入った」
――全米オープンを制した経験をひと言で総括すると。
「心構えの違い。今大会前にはいろいろあったけれど、全米ではプレーを楽しめるようになった。これはいつもしようとしていること」
――サーシャ・バインコーチとの関係について。
「初めて練習して5分もたたないうちに、彼が足首をひねったから、彼をコーチに選んだ。この人はいいかもしれないとピンときた。これは冗談として、サーシャはとてもいい人で、前向きで楽しい。私は落ち込みやすいから、彼みたいな人はとても重要だった」
――優勝賞金(380万ドル=約4億2000万円)は高額。今晩はどうやって祝いたいか。
「あまりお金を使うタイプじゃない。家族がハッピーなら、私もハッピー。来週、東京で姉に会うので、それが一番大きなプレゼントだと思う。私は社交的ではないから、今晩の予定は眠るだけ。ビデオゲームでもしているかもしれない」
――験を担ぐタイプで、全米期間中は毎朝、サーモンベーグルを食べていたけれど、今後はどうするか。
「今朝もサーモンベーグルだったけれど、もし好きなものを何でも食べていいなら、トンカツ、カツ丼、カツカレー、抹茶アイスクリームが食べたい」
――次の目標は。
「東レ・パンパシフィック・オープン(17日開幕、東京都立川市)で優勝すること。一歩ずつしか前に進めないでしょう。あまり遠い先の目標は見ていない」
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