沖縄県知事選の応援で演説する自民党の小泉進次郎筆頭副幹事長 Photo By 共同 |
安倍晋三首相は26日(日本時間27日)、訪問先の米ニューヨークで、内閣改造と党役員人事を帰国後の10月2日に実施すると表明した。首相は2人の官房副長官の留任を明言。これで取り沙汰されていた小泉進次郎筆頭副幹事長の副長官起用がなくなった。総裁選で石破茂元幹事長に投票した同氏には入閣もないとの見方が党内で強まり、サプライズなしの組閣となりそうだ。
安倍首相は改造内閣の屋台骨について「菅(義偉)官房長官や西村(康稔)副長官、野上(浩太郎)副長官はそのまま、ともに官邸で仕事をしたい。麻生(太郎)副総理(兼財務相)にも土台として支えていただきたい」と明言した。
「土台」の範囲については「帰りの飛行機の時間もある。じっくり考えたい」と明言を避けたが、河野太郎外相や世耕弘成経済産業相、茂木敏充経済再生担当相、加藤勝信厚生労働相らも留任させる見通しだ。党役員人事でも、党運営の要となってきた二階俊博幹事長や岸田文雄政調会長を続投させる方針。同時に「自民党は人材の宝庫。しっかりした土台の上に、多くの皆さんに活躍のチャンスをつくる」とし、新たな人材も積極的に登用する考えを示した。一方で、将来の総裁候補と目される小泉氏の抜てきは見送ったとみられる。
党内派閥に属さない小泉氏は態度表明を20日の投票直前まで遅らせた上で石破氏に投票。ただ自身の影響力を考えての安倍陣営にも配慮した形でもあり、首相を近くで支えながら勉強できる官房副長官に抜てきするプランもあるのではと見られていた。だが首相は西村康稔、野上浩太郎両官房副長官を留任させる意向を明言した。「副長官の起用がなければ入閣か?」の声も上がったが、党関係者は「石破氏支持の小泉氏の入閣はない」と語る。
総裁選では細田、麻生、岸田、二階、石原の5派閥が首相を支持。党内に約80人いると言われる閣僚未経験の「待機組」を差し置いて起用は難しいと判断したもようだ。党内では、副大臣か、引き続き党の筆頭副幹事長にとどまる可能性が高いとの見方が強まった。
今回の改造では「通常通り半数くらい交代するだろう」と永田町ではみられている。石破派から唯一の閣僚で、総裁選中に安倍陣営から圧力があったと言及した斎藤健農水相は交代の方向。総裁選への出馬を断念し首相を支持した野田聖子総務相も交代するとみられる。首相は28日午後に帰国し、他の人選を本格化させる。
https://www.sponichi.co.jp/society/news/2018/09/28/kiji/20180927s00042000357000c.html
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